全国の若者と和歌山県下津町の農家をつなぐプロジェクト「みかん援農」2024年度の募集がスタートした。
高齢化による人手不足を解決するために
一次産業は、「食」を支える重要な産業だが、全国の産地で高齢化・過疎化が進み、人手不足が課題となっている。なかでも、繁忙期となる収穫期の人手不足は深刻だ。本業だけでも多忙な高齢農家が、地域の外から人を呼び込むのは至難の業といえる。
そんな地域課題を解決しようと2017年に立ち上がったプロジェクトが「みかん援農」だ。このプロジェクトは、みかんの一大産地・下津町のみかん農家の収穫期(毎年11〜12月頃)における人材確保を一手に引き受け、短期アルバイトとして全国から参加者を募集し、暮らしをサポートする仲介役を担っている。
一般的に仲介役といえば行政や協同組合がほとんどだが、「みかん援農」は単なる季節就労で終わらせず、地域の未来をつくる関係人口を創出する機会だと捉え、双方の相性を重視したアナログなマッチングにこだわっている。
毎年70名以上が参加!「みかん援農」の魅力
「みかん援農」を通じて数多くの参加者たちが、代々受け継がれる産地で自然に触れ、その土地に根を張る一・二世代上の農家や、バックグラウンドの異なる多彩な参加者と出会い、価値観が広がる体験をしてきた。
そんな体験が口コミで広まり、現在では毎年70名以上の参加者と約40戸の農家をマッチングするほどになった。「みかん援農」をきっかけに移住・就農した参加者も現れている。
期間は最短1カ月〜。時給は1,100~1,300円
一次産業の現場の課題に光を当て、農家の想いを丁寧に発信しながら地域の「食」を守り、産地・農家・仲間との出会いを生み出してきた「みかん援農」では、現在、8期目となる2024年度の参加者を募集中だ。
勤務地は和歌山県海南市下津町の各農園で、雇用形態は期間限定のアルバイトとなる。雇用期間は2024年11~12月予定で、最短1カ月〜。9〜10月や翌年1月も応相談となっている。
仕事内容はみかんの収穫・袋かけ・運び作業。就業時間は7:00(8:00)~17:00で、うち休憩約1~2時間、実働8時間を予定している。
報酬は「運びあり」が時給1,100~1,300円、「運びなし」が時給1,000~1,200円。「運び」とは、収穫カゴ約20kgを運ぶ力仕事のことで、運びの有無は選択できる。
勤務先の農家や時期により就業時間や給与が多少異なるので注意しよう。
興味がある人は、まずは募集ページをのぞいてみては。
募集ページ:https://en-nou.net
(オガワユウコ)