熊本県阿蘇郡南小国町の「山河旅館」は、黒川温泉を起点とした阿蘇小国郷の10種類の体験「Kurokawa Echoes.」を企画、体験の予約ができるウェブサイトも制作した。
丁寧で豊かな暮らしの景色がある阿蘇小国郷
黒川温泉のある阿蘇小国郷には、里山の景観が見せる美しい四季や、風情ある温泉街の風景だけでなく、あか牛が育つ広大な草原や200年続く小国杉の森など、古くから連綿と受け継がれてきた丁寧で豊かな“暮らし”の景色がある。
「山河旅館」は、この地に根付く物語を訪れる人にも感じてほしい、物語の主人公であるこの地で暮らす素敵な人たちに出会ってほしいという想いから、10種の体験を企画した。旅行が終わっても、この里山の人たちの声や風景が胸のなかにこだまするように、いつでも帰ってきてくれるようにとの想いを込めて「Kurokawa Echoes.」と名付けた。
里山に息づく物語を感じる10の体験
10の体験「Kurokawa Echoes.」の公式サイトも用意され、予約をすることができる。
「#01若女将と温泉街をぶらり手形で湯めぐり、黒川温泉散策ツアー」は、旅館の若女将や黒川温泉のスタッフが、黒川の歴史や文化、自然や暮らしなどを案内する。入湯手形がセットになっているので、手形で露天風呂めぐりも楽しむことができる。
「#02入湯手形がうまれた小国郷の森を歩く自分だけの手形づくり」は、入湯手形作り職人のガイドと一緒に森に入り、間伐材から手形ができるまでの工程を、工房を訪ねて追体験するツアー。
「#03“香りの記憶”をおみやげに小国の森が香るタボレッタポプリ作り」は、小国杉を素材とする家具や雑貨のブランド「FIL」とのコラボレーション企画。小国杉の香りを混ぜ草花などで飾り、火を灯さないアロマキャンドル「タボレッタポプリ」を作る。
「#04わざわざ歩きたくなる、小国郷大自然ウォーキング」には、筑後川の最上流域にある黒川温泉から続く野の道をのんびり歩く定番の「平野台高原ウォーキングコース」と、田の原温泉近くの小萩山稲荷神社をゴールとする「小萩山コース」の2つのコースがある。
「#05大草原、森、田畑、暮らしの風景…小国郷をぐるり冒険!サイクリングツアー」は、地元のプロガイドが先導し、信号がひとつもない本物の田舎道を大冒険すことができる。小国郷にある、あふれんばかりの豊かな風景をスポーツバイクで駆け抜けよう。
「#06大自然のエネルギーを全身で感じる火の国・水の国の高原ヨガ」は、南小国町在住のヨガ講師によるヨガ体験。阿蘇の大自然のエネルギーを身体に取り込みながら、自分や自然とつながる極上のひととき。ヒーリング楽器「クリスタルボウル」が、深いリラックス効果をもたらしてくれる。
「#07自然に身をゆだねる静寂のとき温泉街でたしなむ野点体験」では、自然の中でお茶が点てられる「野点セット」が用意される。旅行中に日本の伝統“茶道や文化”を気軽に楽しんでほしいという若女将の想いが込められた企画。宿の庭や温泉街の東屋など、心地よい場所を見つけ抹茶を点ててみよう。
「#08無心になれるメディテーション小国杉を磨くクラフト体験」は、「小国杉をもっと身近に感じてほしい」という想いから生まれたクラフト体験。コーヒー豆のメジャースプーンやジャムスプーンを、好きな時間に好きな場所でサンドペーパーで磨いてみよう。
「#09無農薬の“ごんべえ米”のかまど炊き農家のおかあさんとつくるおむすび体験」は、吉原地区で稲作を営む主人(通称ごんべえさん)と妻の法子さんが、農薬や除草剤を一切使わず掛け干しで自然乾燥させたこだわりのお米を、かまどで炊いておむすびに。法子さんのつくる田舎料理もセットになった、おいしい体験だ。
「#010阿蘇の草原であか牛を育て、神楽を踊る農家の暮らし体験」は、農家兼神楽の舞手である地元ガイドのもと、牧野や牛舎を見学したのち、国選択無形民俗文化財「吉原神楽」の神楽殿にて、神楽衣装の記念撮影を行う。
ストーリーブックも制作
ウェブサイトと並行して、現地で体験を実施する人たちの生業と暮らしのストーリーを取材し編集した「Kurokawa Echoes. ストーリーブック」も制作した。
黒川温泉にある旅館の客室やロビーで閲覧することができるので、滞在をより豊かにする読み物として、また次に黒川温泉を訪問する際の参考として、手に取ってみよう。
「山河旅館」が手がけた、黒川温泉を起点とした阿蘇小国郷の10種類の体験「Kurokawa Echoes.」を楽しんでみては。
Kurokawa Echoes. 公式サイト:https://kurokawa-echoes.jp/
■山河旅館
住所: 熊本県阿蘇郡南小国町満願寺6961-1
URL:https://www.sanga-ryokan.com
(山本えり)