haccoba(はっこうば)が、2021年に立ち上げた酒蔵「haccoba -Craft Sake Brewery-(ハッコウバ クラフトサケブルワリー)」の看板商品の一つである「水を編む」シリーズが、日本パッケージデザイン大賞2025にて銀賞を受賞した。
2年に一度のパッケージデザイン領域のプロフェッショナルが集うコンペティションで、約1,000点の作品から厳正な審査を経てアルコール飲料部門銀賞を受賞した。
ジャンルの垣根を超えた酒づくりを行う
「haccoba -Craft Sake Brewery-」は、2021年2月、原発事故の避難で一時人口がゼロになった福島県の小高というまちに設立された。昨年7月より、隣町の浪江でも醸造所を営んでいる。
「酒づくりをもっと自由に」という思いのもと、かつての“どぶろく”文化やレシピを現代的に表現。ジャンルの垣根を超えた自由な酒づくりを行っている。
日本在来のホップ「唐花草」を米と一緒に発酵させる伝統製法“花酛”を復活させ、現代的なクラフトビールの製法も取り入れたお酒「はなうたホップス」が代表銘柄。それ以外にも様々な原料を米と一緒に発酵させ、従来の日本酒では表現できない多様な味わいの酒を生み出している。
地元農家の米の味、生き様を最大限に伝える
普段は、米と一緒にさまざまな素材を発酵させているhaccobaの酒。
一方で、「水を編む」シリーズは、地元農家たちの米の味、生き様を、酒を通して最大限伝えていく“地酒”をつくりたい!そんな思いから誕生したシリーズだ。
この酒の主役は米農家であり、彼らが大切に受け継いでいる田んぼ。そのため、田んぼごとの個性を最大限感じられる製法を取り入れ、パッケージからも田んぼの美しさ、力強さが伝わるデザインにした。
まるで原稿用紙のようにも見える、田んぼをイメージした1枚目のラベルをめくると、詩人・菅原敏さんに書き下ろしの詩が隠された2枚目のラベルが現れる。
Creative Director/Copy Writer/Namingは、菅原 敏氏が務め、Art Director/Designは、summitの齋藤 智仁氏が務めている。また、Brand Directorを務めたのは、haccobaの佐藤 みずき氏。
約1,000点の作品から受賞作品を選出
公募により広く作品を募集して選考する「日本パッケージデザイン大賞」は、パッケージというデザイン領域のプロフェッショナルたちが集い、作品のデザイン性や創造性を競うコンペティションだ。
生産や流通、環境などの包装材料としての面だけでなく、デザイン的な価値や商品づくりの観点にも重きを置きながら、パッケージデザイナーの目で評価することも大きな特徴となっている。
約1,000点の作品から、会員審査員と外部特別審査員による厳正な審査を経て、大賞・金賞・銀賞・銅賞・特別審査員賞などが選出される。
今回の受賞に対し、haccoba代表・佐藤太亮氏は、「(前略)今回、このような身に余る賞をいただけたこと、心より嬉しく思います。ともに並んでいる錚々たる企業やブランドの方々のパッケージを拝見していると、おそらくうちのパッケージが一番予算規模が小さい中で生み出されたのではないか、と率直に感じております。笑 スタートアップとして予算や時間の制約がかなり厳しい中で、かつて見たことのない素晴らしいパッケージを生み出してくれた最高のチームワークに、心からの祝福を!(後略)」とコメントしている。
「日本パッケージデザイン大賞2025」銀賞受賞を受賞した、日本酒スタートアップ「haccoba」の「水を編む」シリーズを、この機会にチェックしてみては。
haccoba HP・オンラインストア:https://haccoba.com
日本パッケージデザイン大賞サイト:https://www.jpda.or.jp/award
2025年度受賞作品一覧:https://www.jpda.or.jp/award/7509.html
(江崎貴子)