
日本酒酒蔵再生を目指す「ナオライ」が石川県中能登町に設立した「NOTO Naorai」は、1月より福岡県北九州市の「和布刈(めかり)神社」と協業し、神社の復興と酒蔵の再生を期する特別な「浄酎-JOCHU-」の生産を開始した。
2月4日(水)〜2月6日(金)に恵比寿ガーデンプレイスで開催される「大日本市」で販売する。また、同時に全国の神社からプロジェクト参加受付を開始する。
神社へ奉納された御神酒をアップサイクルした商品
全国の神社で奉納された御神酒は、祭礼後の直会などで振る舞われているものの、余剰が生まれている。その量は年間約50万リットル、25mプール1杯弱にのぼるともいわれている。そこで「ナオライ」は、奉納後の御神酒を無償で引き取り、同社独自の特許取得の蒸留技術「低温浄溜」によりアップサイクル商品として再生するプロジェクトを開始した。
「低温浄溜」は、極限まで熱を加えない蒸留方法である。これにより蒸留された「浄酎 -JOCHU-」は、日本酒由来の豊かな香りと風味をそのまま凝縮している。アルコール度数は41度ながらも、まろやかで奥深い飲み口が特徴。時間の経過とともに熟成が進み、味わいにさらに深みが増していくため、長期保存・海外輸出にも適している。
収益の一部は、神社復興・後継者育成を実施する「神社復興財団」へ還元。御神酒を廃棄物にせず、文化継承、サステナビリティ、地域創生を担う新しい循環モデルを全国の神社と「ナオライ」が共創するプロジェクトの第1弾になる。
同プロジェクトは、酒蔵再生ベンチャーである「ナオライ」が、能登半島中能登町に設立した「NOTO Naorai」を中心に、北九州市の「和布刈神社」、神社の復興と後継者育成を目的とする「神社復興財団」と連携して推進する。
神社の再建・事業設計を支援する「SAISHIKI」との協業をきっかけに、神社・酒蔵・財団それぞれの役割を明確にしたうえで、この取り組みが実現した。
「ナオライ」は今後、御神酒のアップサイクルを全国の神社と連携し拡大していく方針だ。現在、同取り組みに参画・賛同する企業も募集している。
「大日本市」で「浄酎-JOCHU-」を初お披露目

2月4日(水)〜2月6日(金)に「恵比寿ガーデンプレイス」で開催される「大日本市」で、「浄酎-JOCHU-」を初披露する。開催時間は10:00~18:00、最終日のみ15:00まで。
「大日本市」は、ものづくりに精進しているメーカーが売り手や使い手と真摯に向き合う場として中川政七商店が2011年にスタートした展示会である。当日は「和布刈神社」の巫女による試飲を実施するほか、「NOTO Naorai」の代表・三宅紘一郎氏、「和布刈神社」神主・高瀨和信氏も在中する。
春には、ナオライオンラインショップ等で販売を予定している。なお「浄酎-JOCHU-」は税法上「スピリッツ」に該当する。
社会課題の解決のモデルとして全国への拡大に期待

「和布刈神社」は、北九州市の関門海峡に面して鎮座する神社。1800年前に創建されたとされ、潮の満ち引きを司る月の神様「瀬織津姫(せおりつひめ)」を祭る。
第32代神主・高瀨和信氏は、「浄酎-JOCHU-」について次のようにコメントした。
「神社は本来、祈りを中心に人と地域がゆるやかにつながり、次世代へ文化を手渡していくための“仕組み”でもあります。一方で、奉納された御神酒が余剰となり廃棄されてしまう現実は、文化・環境・地域経済の観点からも見過ごせない課題です。ナオライ様の『低温浄溜』という技術と、『御神酒を廃棄しない』という思想が出会い、奉納の価値を新たな循環へ変えるプロジェクトが実現しました。神社復興・後継者育成への還元も含め、祈りを社会課題の解決につなげるモデルとして、全国へ広がっていくことを期待しています」
「NOTO Naorai」代表取締役・三宅紘一郎氏も、次のようにコメントを寄せている。
「当社は、この御神酒を独自の『低温浄溜』技術によって『浄酎』という新たな形で次代へとつなぐ、伝統を捨てずに活かす『アップサイクルモデル』を確立いたします。日本の精神文化の象徴である『神社』と、伝統産業である『日本酒』、そして当社の革新技術『浄酎』。この三位一体の取り組みを、日本が誇る新たな価値として、国内外に発信してまいります(一部抜粋)」
独自技術「低温浄溜」によって生まれた、神社の御神酒をアップサイクルした「浄酎-JOCHU-」を味わってみては。
■浄酎-JOCHU-
ナオライ公式HP:https://naorai.co
ナオライ公式Instagram:https://www.instagram.com/naorai_jp
大日本市 詳細ページ:https://www.dainipponichi.jp/shop/pages/exhibitions.aspx
(淺野 陽介)