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盆栽の美意識を言語化し、盆栽管理アプリJinShariに実装。研究チームがクラファン開始

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盆栽AIプラットフォーム「JinShari(ジンシャリ)」の開発および盆栽の美学・文化研究を進める東京大学大学院の研究プロジェクトチームが、マレーシア・クアラルンプールで開催された「第10回世界盆栽大会」に出展し、セミナー実施と体験デモの提供を行った。

研究チームの代表を務めるのは、東京大学大学院農学生命科学研究科博士後期課程の勝村智樹氏。

また、学術系クラウドファンディングサイト「academist(アカデミスト)」で、盆栽の美意識を言語化しAIへ実装する研究プロジェクトの資金調達を開始した。

世界最大級の盆栽の祭典

世界盆栽大会は、4年に一度開催される世界最大級の盆栽の祭典だ。第10回となる今回は8月28日(金)~31日(月)にクアラルンプールで開催。世界約40か国から愛好家や専門家、関連機関の関係者が集まった。

東南アジアで広く楽しまれるWater Jasmineの盆栽

第10回世界盆栽大会の開会式

今大会のテーマは「Unity in Diversity(多様性のなかの調和)」。気候や文化の差異を越え、人々が盆栽を通じてつながり合う姿が示された。会場では各国のトップ盆栽家によるデモンストレーションや展示が行われ、盆栽文化の国際的な広がりと熱気を感じる場となったそうだ。

JinShariプロジェクトによる2つの特別セッション


JinShariプロジェクトは、大会内で2つの特別セッション(各2時間)を実施した。

1つ目は、さいたま市大宮盆栽美術館とのオンライン共同セッションだ。現地会場と大宮盆栽美術館をリアルタイム中継で結び、バーチャルツアーと質疑応答を実施した。盆栽造形や床の間飾りにおける「見立て(メタファー)」の文化や、公立美術館としての持続的な文化保護体制について共有した。


2つ目は、盆栽AIプラットフォーム「JinShari」の紹介セッションだ。樹種・居住地に応じた最適な管理をサポートする「AI生育管理」や、理想的な樹の姿をシミュレーションする「AI樹形構想」など、開発中の先端機能を発表した。会場では、スマートフォンで写真を撮るだけで盆栽の見どころを可視化するAIプロトタイプの体験デモや、参加者の意識アンケートを実施した。

現地では、国や文化圏によって樹形の評価基準が異なるという課題が浮き彫りになったという。

盆栽の美学を客観的な言葉に

JinShariの盆栽管理画面

樹形評価のサンプル画面

現在実施中のクラウドファンディングのプロジェクト名は「盆栽の魅力を世界中に届けたい!」。10月29日(木)17:00まで募集している。

お手本生成のサンプル画面(開発中)

同研究プロジェクトは、農業経済学を専門とする勝村智樹氏と、盆栽思想史・美学を専門とする横山詢氏(東京大学大学院学際情報学府博士後期課程)の学際的な協働によって推進される。

これまで直感や個人の感覚に委ねられがちだった盆栽の美学を、デジタル人文学のアプローチによって客観的な言葉として紐解き、盆栽AIプラットフォーム「JinShari」へと実装することを目指す。

「盆栽から他の日本文化へと関心を深める」「他の日本文化から盆栽造形の着想を得る」という双方向の循環を生み出すことを目的とし、以下の3つのフェーズで研究・実装を推進する。 



Phase1では、明治以降の言説や名品集を分析し、盆栽造形において「余白」や「わびさび」が何を目指して語られてきたかを言葉として抽出。

Phase2では、茶道、いけ花、日本庭園、日本画、文学・俳句、能楽など他の日本文化における空間・時間表現との共通点・差異を学術的に整理。

Phase3では、分析成果を文化データベース化し、生成AIを通じて日々の手入れの中で手元の樹の思想的背景に触れられる機能を開発する。

クラウドファンディングのリターンは、研究成果を身近に体験できる様々なリターンが用意されている。

将来的には、東南アジアや欧米をはじめとする海外の盆栽コミュニティや研究機関とも連携を広げ、各地域の気候風土や歴史的背景から生まれた多様な美意識・評価基準を反映した「多言語・多文化対応の美学データベース」の構築を目指すとしている。盆栽のデジタルプラットフォームを介して、国境を越えた双方向の文化的対話と新たな美の創出を推進していく考えだ。

代表の想い


JinShari代表の勝村智樹氏は、以下のようにコメントしている。

「世界盆栽大会への参加を経て、世界中の愛好家と真に対話するためには、まず私たちが日本の美意識を感覚論にとどめず、『なぜそれが美しいのか』を誰もが理解できる言葉で説明できるようになることが不可欠だと痛感しました。受け継がれてきた美学を言語化してAIへ実装し、世界中の人々が互いの価値観を尊重し合える『文化的な連帯』を築いてまいります。温かいご支援をお願い申し上げます。」

盆栽の美学を言語化するこの挑戦を応援してみては。

academist:https://academist-cf.com
プロジェクト名:盆栽の魅力を世界中に届けたい!

JinShari公式サイト:https://www.jinshari.jp

(熊田明日良)

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