
「第24回大蔵流狂言吉左右会」が、11月29日(日)、セルリアンタワー能楽堂で開催される。
同公演では、主催者である大藏教義氏と同流である茂山千五郎家が共演する。さらに修業を重ねる内弟子が、大曲「那須」に初めて挑む。
「第24回大蔵流狂言吉左右会」について
狂言は、長い年月をかけて先人から受け継がれてきた。一方で、その伝統を未来へつないでいくためには、次の世代を担う演者が実際に舞台に立ち、技と精神を受け継いでいくことが欠かせない。
今回の「第24回大蔵流狂言吉左右会」では2つの狂言の家による共演と、内弟子の「那須」の初演を通して、古典を守りながら次世代へ受け渡していく狂言の現在を届ける。
出演は、大藏教義氏、大藏彌太郎氏、大藏基誠氏、上田圭輔氏、茂山逸平氏、茂山慶和氏ほか。演目は、「棒縛」「那須」「鬼の継子」「靭猿(替装束)」。
公演の見どころをチェック

「靭猿」の場面。※過去の公演写真。撮影:国東薫氏
「第24回大蔵流狂言吉左右会」の見どころを紹介しよう。
1つ目は、大蔵家と茂山千五郎家、2つの狂言の家が共演する点。同流でありながら芸風が異なる2つの家が共鳴し1つの舞台を作り、狂言が持つ幅広い魅力を楽しむことができる。
2つ目は、内弟子が大曲「那須」に初挑戦する点。大藏教義氏の内弟子である上田圭輔氏が16年の修行を経て、高い技量と表現力が求められる大曲「那須」に挑む。これまで積み重ねてきたものを、舞台上でどのように表現するのかが見どころだ。
3つ目は、「受け継ぐ」ということ。伝統とは単に過去のものをそのまま保存することではない。師から弟子へ、親から子へ、人から人へ芸を伝え、現代の価値観や感性を持った演者が舞台に立つことで古典は現在にも生き続ける。この公演を通じて狂言が現在どのように受け継がれ、未来へ向かおうとしているのかを舞台から感じることができる。
上田圭輔氏が「那須」を初披露

「那須」 ※過去の公演写真。撮影:吉越研氏
「那須」は、『平家物語』の扇の的の場面を、演者が一人語りで魅せる大曲。失敗すれば自害の覚悟で挑む那須与一の極限状態の緊張感と、鮮やかに射抜いた瞬間の爽快感を、複数の人物を巧みに演じ分けながらドラマチックに語る。上田圭輔氏にとって今回が初演となる。
大曲と言われるものは、宗家から免状を取得しなくてはならない。免状取得後に初演することを「披キ」と言い、これまで体得した技芸を披露することを指す。
上田圭輔氏は、二松学舎大学在学中に狂言クラブに入部し、当時指導者であった2世大藏吉次郎氏との出会いで、卒業後入門。吉次郎イズムを継承すべく日々稽古に励んでいる。
主催者のコメント
「第24回大蔵流狂言吉左右会」の主催者は次のようにコメントしている。
「今回の公演では、大藏家と茂山千五郎家という2つの狂言の家が共演します。そして、内弟子が『那須』という大きな演目に初めて挑みます。家の子でない弟子が師匠から学び、稽古を重ね、実際に舞台に立っていく。その姿そのものが、『伝統』そのものだと思います。
古典芸能というと、難しく遠いものと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。しかし狂言が描いているのは、過去ではなく今を生きる私たちに通じる人間の姿そのままであり、時代を超えて共感できることが伝統芸能の魅力だと感じます。今回の舞台を通して、狂言の面白さとともに、長い歴史を持つ芸能が今も人から人へ受け継がれていることを感じていただければ幸いです。皆様のご来場を心よりお待ちしております」。
チケットはe+(イープラス)で販売中
「第24回大蔵流狂言吉左右会」の料金はA席指定(正面席)7,000円、B席自由(脇・中正面)5,000円。チケットはe+(イープラス)で販売されている。詳しい情報は、下記の詳細・チケット販売ページから確認を。
この機会に「第24回大蔵流狂言吉左右会」に足を運んでみては。
■第24回大蔵流狂言吉左右会
日時:11月29日(日)開場午後1:15、開演午後2:00
会場:セルリアンタワー能楽堂
住所:東京都渋谷区桜丘町26-1
詳細・チケット販売ページ:https://eplus.jp/sf/detail/4596820001-P0030001P021001?P1=1221
(ソルトピーチ)