一般社団法人全国銀行協会(会長:平野信行 三菱東京UFJ銀行頭取)は、「振り込め詐欺等撲滅強化推進期間」の最終日である、11月1日(土)に金融犯罪防止啓発イベント「家族で防ごう 金融犯罪」を開催しました。
イベントでは、俳優の高橋英樹さん、フリーアナウンサーの高橋真麻さん親子をお迎えし、最新の金融犯罪の実態について考え、具体的な対策など、話し合っていただきました。イベントの後半には、振り込め詐欺等の特殊詐欺や、インターネット・バンキング不正送金の手口をパフォーマンスでわかりやすく紹介し、その被害を防ぐための具体的な対策について解説しました。
平野信行は主催者挨拶として、「振り込め詐欺をはじめとした最近の金融犯罪は巧妙化しています。合わせて、現金の受け渡しについても銀行への振り込み以外にも、直接の受け取りや郵送なども増えてきています。ぜひ本日のイベントでお聞きいただいた内容を、ご家族でも共有して頂いて、家族全員で被害防止に努めて頂ければと思います。」と述べ、多様化・巧妙化する最新の金融犯罪に対しての注意を呼びかけました。
続いて、警察当局を代表し、警察庁長官官房審議官の荻野徹様よりご挨拶を頂きました。荻野様は「昨年1年間で、警察に届け出があった件数でも1万2千人もの方が被害にあわれており、金額は490億円近くにも及びます。つまり、1人当たり400万近くの大金被害に合われているのが実情です。また、その被害はお年寄りの方が多く、金融犯罪については知っていながらも“自分だけは騙されない“と思われている方が多くいられます。今回のイベントが、少しでも防止につながることを願っております。」と、最新の金融犯罪動向をご紹介頂きました。
その後、ゲストの高橋英樹さん、高橋真麻さん親子にご登壇して頂き、金融犯罪に対するトークショーを実施しました。
高橋英樹さんは「私の会社の社員が、息子さんから電話がかかってきたということでお金を支払おうとした時に、支払う寸前で会社にてその話をしたところ、周りが止めることが出来たということがあります。」と述べ、真麻さんは,「私もちょうど3日前に、家のパソコンに、銀行から『パスワード取得をお願いします、このURLにいき、パスワードを更新してください』というメールが来ました。そこの差出人がちゃんと銀行の名前だったので、クリックしようか悩みましたが、これは詐欺かも知れないと思ったのと、以前テレビで銀行から個人のメールアドレス宛にパスワードの変更をお願いするようなことはありませんと言っていたのを思い出して、結局そのままクリックしなかったということはありました。」とお話され、金融犯罪が身近なもので、誰でも被害に合う危険性があるということを伝えていました。
ークショーの後は、警察庁刑事局捜査第二課特殊詐欺対策室長の伊藤隆行様にもご登壇頂き、劇団ひまわりさんによる金融犯罪の手口のパフォーマンスをご覧頂きながら、金融犯罪についてわかりやすく解説し、その被害に合わないための具体的な対策について紹介されました。
イベントの最後には、高橋英樹さん・真麻さんに次のような感想のコメントを頂きました。
高橋英樹さん「本当にありえないようなことでも騙されてしまうことがわかりました。やはり、より一層注意深くならなければならないし、そして、家族・友人と話し合うことが大切だと改めて思いました。また、銀行・警察の人にも相談することが必要ですね。」
高橋真麻さん「常に自分がそういう犯罪に合うかもしれないという危機意識を持って、また、今回「家族で防ごう 金融犯罪」ということで何か不安なことがあったり、トラブルに巻き込まれたりしたときは、家族にはちゃんと本音で話して相談することが大事なのだと今回のイベントを通して思いました。」
お二人とも今回のテーマでもある「家族で防ごう」ということの大切さを感じて、改めて注意を呼び掛けていました。