国公立大医学部は志願者減で倍率低下、私立大は前年並みーー2026年度に向けた対策ポイントも解説

医学部入試動向を分析―2025年の出題傾向と2026年戦略
・2025年度国公立大医学部(前期)は志願者数が前年比96%で減少し、倍率も4.3倍→4.1倍に低下
・私立大医学部は志願者数・合格者数ともに前年並み。一般選抜と後期試験で倍率上昇が見られる
医学部受験予備校 医進の会が、2026年度に向けた共通テスト・二次試験・面接対策のポイントを解説します。
2025年度入試の主要データ
国公立大医学部(前期)
志願者15,307人(前年比96%)で減少、合格者は前年並み、倍率は4.3倍→4.1倍へ低下しました。
18歳人口増で大学全体の志願者は増加しましたが、医学部医学科は安全志向の高まりなどで減少し、競争はやや緩和傾向でした。
国公立大医学部(後期)
志願者も減少し倍率低下となったものの、募集枠が少ないため依然激戦です。
2025年度実質倍率では前期約4.3倍、後期約19.2倍と高水準が続いています。
私立大医学部: 志願・合格者数とも前年並み(志願者約105,846人)で倍率は概ね8~12倍レベルに安定しています。
方式別では(1)一般選抜は倍率上昇、(2)共通テスト利用型は倍率低下、(3)後期試験(一般選抜、共通テスト利用)は倍率上昇。
医学部予備校の代表の見解として、やはり現場レベルでも同じような実感があり、国公立大医学部(後期)や私立大医学部(後期)は募集人数が少なく、必然的に10~60倍の高倍率になっています。
ただし、私立大医学部(後期)の一般入試は前期の不合格者ばかりが集まっていて、戦略的に出願すれば、合格のチャンスを掴む受験生も毎年見られます。
最後まで諦めない姿勢が大事です。
難易度の傾向
「標準レベル重視」。高大接続改革後、知識偏重から基礎重視へ変化し、問題文量は増加傾向です(2024年度共通テスト英語リーディングは約6292語で2010年度の約1.8倍)。
共通テスト英語・数学Bで難問より長文・思考力系が増え、医学部入試でも知識・思考の両方が求められます。
入試方式の多様化
総合型選抜・学校推薦型選抜の出願者は大学全体で51.4%、私立大では約6割。医学部でも総合型/AO・推薦枠は国公立で約3割(地域枠中心)、私立で約2割に拡大中です。
面接や小論文重視が主ですが医学部受験は最終的に学力勝負になります。


※倍率は志願者÷合格者の数値
2025年国公立大医学部(前期)(後期)の志願者数・倍率推移について、前期は志願者数が減少し倍率は低下、後期は高倍率のままです。
新課程導入の影響
2025年度から共通テストに「情報I」、数学II・Bに「数列・統計的推測・ベクトル・複素数平面」が出題範囲に追加されました。
国立大医学部の大多数や公立大医学部の半数程度が情報Iを必須、対策が必要。私立大医学部の共通テスト利用入試では情報Iを課さない大学は多いですが、数学の演習量が増加しました。
医学部予備校の代表の見解として、早めに情報Iや数学の新範囲を習得し、早めに長文読解問題や思考力問題に慣れることが重要です。
2026年度入試に向けた展望・対策
志望者予測
2026年度の18歳人口は2025年並み、医学科志望者もおおむね横ばい、入試難易度に大きな変化はありません。
共通テストでの情報Iなど出題傾向がより明確です。
医学部入試は依然として難関で、基礎学力のしっかりした定着と圧倒的な得点力向上が不可欠となります。
共通テスト対策
過去の傾向から基礎重視・幅広い出題されます。
特に英語リーディングの長文読解問題や数学基礎問題で確実に得点、化学・物理・生物の基本分野で安定点を狙いましょう。
英語・数学・化学・物理・生物は国公立大医学部の二次試験対策で、共通テストでも確実に高得点可能です。
英語リスニング・国語・社会は共通テストの過去問や各予備校からの共通テスト対策問題集で慣れることが重要です。
共通テスト模試の結果や河合塾偏差値を参考にした共通テストリサーチの結果に依存せず、得点率や個別試験の配点比率、倍率、現浪の比率など精査して受験校を決めることが重要です。
面接・小論文対策
医学部の推薦入試では面接・小論文が合否を左右します(医療への志望動機やコミュニケーション能力が重視)。
時事的な医療課題への理解と自己表現力を磨く必要があります。
7月頃から志望理由や自己PRを面接練習してください。
学校推薦型選抜・総合型選抜の活用
医学部では地域枠や推薦制度も拡大傾向です。
私立大の推薦入試は学力面で自信がなくとも挑戦の価値あります。
ただし科目が少ない推薦入試頼みではなく、一般入試での合格を目標にすることが重要です。
医進の会の指導方針
医進の会は関西圏の医学部受験に精通した医学部専門予備校です。
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関西圏の国公立・私立大学医学部の入試情報も豊富に揃えており、地域特性に合わせた細やかなサポートが可能です。
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医進の会
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