国際協力NGOわかちあいプロジェクト(一般社団法人、住所:東京都江東区、代表:松木傑)は、英国TRAIDCRAFT(トレイドクラフト)社のフェアトレードクッキー3種を輸入販売します。同商品は、トレイドクラフト社が先駆的に取り組むフェアトレードのパーム油「Fair Palm」(ガーナ産)を使用した、人と環境に優しいクッキーです。
■パーム油生産の環境・労働問題
パーム油は世界で最も多く生産・使用されている植物性油で、多くの食品に使われています。しかし、パーム油の原料となるパームツリー(アブラヤシ)のプランテーションのため、大規模な熱帯雨林の破壊や、生態系の破壊による生物多様性への悪影響、温室効果ガスの増加による地球温暖化など、多くの環境問題を生み出しています。また、農園では大量の農薬が使用され、健康への悪影響や、劣悪な労働環境、児童労働などの問題も指摘されています。
■トレイドクラフト社のフェア・パーム
西アフリカ・ガーナはパーム油のもととなるパームツリーの原産地であり、多くの小規模農家が生産に携わっていました。しかし、搾油技術の不足や工場の労働環境の悪さ、マレーシアやインドネシアなど今なお続くアジアの大規模プランテーション化との競争などにより、農家は十分な収入を得られず、貧困状況に置かれていました。
トレイドクラフト社は、パーム油のフェアトレード商品化に先駆的に取り組み、オリジナルのフェアトレード・パーム油「FAIR PALM(フェアパーム)」を市場に流通させました。そして昨年、同社の主要製品であるフェアトレードクッキーに使用する油脂をフェアパームに移行し、より生産者と環境に配慮した製品を製造しました。
■ガーナのパーム農家とフェアトレードの成果
ガーナで生産を担うのは、現地団体のSerendipalmです。アブラヤシの実からオイルの搾油技術により生産性が上がったほか、ビジネススキルや組織経営が向上しました。今では女性を中心に200人以上の農民がパーム油の生産に携わり、トレイドクラフト社との対等で公正な取引により、暮らしていくのに十分な収入を確保しています。加えて、生産者が地域の発展のために用いることができるフェアトレード・プレミアム(奨励金)が商品代金に上乗せして支払われ、現地の水道設備の導入や、農家の子どもが通う学校の制服などの地域開発に活用されました。
■フェアトレードで途上国の暮らしを変える
パーム油は世界で非常に広く流通しているため、フェアトレードが浸透すればより多くの途上国の農民や労働者の生活を改善させることができます。さらに、より多くの農民を雇い、賃金を支払うことができるようになれば、雇用機会が限られているアフリカで人々が労働に就き、収入を得て、貧困の削減につながります。
【商品詳細】
TRAIDCRAFT フェアトレードクッキー
(左からフルーツ&オーツ/ステムジンジャー/ダブルチョコレートチャンク)
●原産国:イギリス
●内容量:180g(8枚入り)
●取得している認証:フェアトレード認証(FLO)
※原材料の砂糖、ドライフルーツ、ココナツ、ジンジャー、ココアは国際フェアトレード認証を取得しています。
※パーム油は国際フェアトレード認証基準(FLO Standard)の対象品目でないため、認証外となっています。
【トレイドクラフト社 (Traidcraft plc.)】
トレイドクラフト社は1979年に設立し、キリスト教のミッションに基づき世界の貧困問題に取り組む国際団体です。貿易を通して世界中の貧しい国々を支えるため、イギリスのフェアトレード市場を牽引してきました。途上国の開発支援を効果的に実施し、幅広いフェアトレード商品を欧米市場で販売するとともに、貿易の不平等をなくすためのキャンペーン活動も展開しています。生産者との長期的な関係を築き、貧困から脱するためのサポートを行い、公正な貿易を実現するために活動しています。
【わかちあいプロジェクトとは】
フェアトレード、難民支援、自立支援の3つの分野で活動している国際協力NGOです。
国際フェアトレード基準に従った生産者とのフェアな取引により、多種多様なフェアトレード商品・原料を輸入・販売しています。
団体ウェブサイト:http://www.wakachiai.org/
フェアトレード・ショップ:http://wakachiai.shop-pro.jp/