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特定非営利活動法人インフォメーションギャップバスター

障害者が職場で働く時に必要なサポート・介助を得るための助成制度の認知度が低いことが明らかに

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「障害者介助等助成金」利用状況の調査結果から浮かび上がってきた3つの課題とは

NPO法人インフォメーションギャップバスターは、ゼネラルパートナーズ 障がい者総合研究所と共同で「障害者介助等助成金」の利用実態の調査をした結果、(1)認知度が低い、(2)普及が進んでいない、(3)申請手続きに改善の余地があるといった3つの課題があることが判明した。

2022年8月22-23日にスイス・ジュネーブの国連において日本政府の「障害者権利条約」の取り組みに対する初めての審査が行われ、9月9日に権利委員会から日本政府へ勧告(総括所見)が出されました。この総括所見の労働及び雇用(第27条)において「職場でより集中的な支援を必要とするパーソナルアシスタンスの利用を制限する法的規定を撤廃する」という勧告が出されました。

本勧告に基づき、「障害者介助等助成金」を巡り、認知度が低い等の課題があるなか、助成金に関する関心と利用実態を把握し、国に情報提供することを目的として、NPO法人インフォメーションギャップバスター(以降:IGB、所在地:横浜市港北区、理事長:伊藤 芳浩)は、ゼネラルパートナーズ 障がい者総合研究所(所在地:東京都千代田区、所長:戸田 重央)と共同で調査を行いました。(実施期間:2022年12月13日~2022年12月19日、回答者数:264名)

本調査の内容及び調査結果詳細は弊団体の解説ページ(以下)をご覧ください。
https://www.infogapbuster.org/?p=5582

障害者介助等助成金の説明は下記のサイトをご覧ください。
https://mbit.co.jp/mag/column/64050

[表: https://prtimes.jp/data/corp/34051/table/14_1_fd5d1a6e903a4b94a61e8f721d54f57a.jpg ]

【事業経営者・雇用担当者 調査結果まとめ】

助成金を知っている方が46%と半数にも達しておらず、認知度が低い。
申請したことがある方がわずか13%と普及が進んでいない。
申請しない理由として「手続きが複雑であること」「手続する時間的余裕がない」という回答が多数であり、申請手続きに改善の余地がある。

【障害者当事者 調査結果まとめ】

助成金を知っている方が31%と事業経営者・雇用担当者よりも認知度が低い。
申請したことがある方がわずか5%と事業経営者・雇用担当者よりも普及が進んでいない。
申請しない理由として「自社に該当する助成金があるかどうかわからないから」という回答が多数であり、申請手続きに改善の余地がある。

「障害者介助等助成金」に関して希望することとして、事業経営者・雇用担当者の55%が「助成金の手続きをもっと簡単にして欲しい」48%が「助成金をもっと啓発して欲しい」という意見があった。

また、障害者当事者の65%が「助成金をもっと啓発して欲しい」45%が「助成金の手続きをもっと簡単にして欲しい」という意見があった。

この他、事業経営者・雇用担当者の23%、障害者当事者の32%が「助成金の利用制限(年数、回数などを緩めて欲しい)」という意見もあった。

◆担当者のコメント

社会や企業において、ダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公平性)、インクルージョン(包括性)を進めるにあたって、障害者雇用は1つの重要な施策であり、「障害者雇用促進法」によって枠組みが定められています。障害者雇用促進法は、障害者の雇用と在宅就労の促進について定められた法律で、障害がある人の職業の安定を実現するために制定されたものです。この法律の中で、障害者を雇用した場合には障害者介助等助成金などの助成金を支給することが定められています。
ただ、障害者介助等助成金については、理解が広まらず、活用も十分にされていない現状があるため、せっかくの制度が絵に描いた餅になりかねません。このような重要性を鑑み、IGBは障害者介助等助成金の運営元である高齢・障害・求職者雇用支援機構や管轄省庁の厚生労働省に対して、今後、本調査で明らかになった課題を共有しつつ、さらなる啓発・普及を要望していく所存です。

今回はIGB様と合同で助成金の認知度についてアンケートを実施させていただき、十分活用されていない実態、特に障害当事者における助成金の認知度を上げる必要性の高さを改めて感じました。
例えば職場に合理的配慮(環境整備の必要性)を求めるにあたり、障害当事者本人が意思表明することが必要ですが、対話を進める中で企業側が「過重な負担である」と判断されたら希望通りの配慮を得られないケースも出てくるでしょう。しかし、仮に職場の方もしくは障害当事者自身が「その環境整備には助成金が活用できる」という情報を持っていることで希望通りの環境整備が実現するきっかけになるかもしれません。
助成金は申請しないと受け取れないいわゆる「申請主義」といった性質のものであり、行政官庁も積極的な広報活動をしているとはいいがたい点もあるため、多くの方が助成に関する情報に触れる機会を逸していると思います。
本調査結果が一人でも多くの関係者、当事者の目に触れ、助成金の存在を知っていただき、今以上の障害者雇用の促進につながればと思います。

【本件に関する報道関係者からのお問合せ先】
NPOインフォメーションギャップバスター 担当:伊藤 芳浩
電話:050-3605-9721 メールアドレス:staff@infogapbuster.org

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