テュフ ラインランド ジャパン株式会社(本社:神奈川県横浜市 代表取締役社長 兼 最高経営責任者:ホルガー・クンツ)は、本日、産業用太陽光発電のシステムインテグレータであるテス・エンジニアリング株式会社(本社:大阪府大阪市 代表取締役社長:石脇 秀夫)の設計、監理による1メガワットの太陽光発電所(徳島県)の評価を行い、国際規格および国内規格に基づく総合認証を発行したことを発表しました。第三者検査機関が、太陽光発電所の立案段階からプロジェクトにかかわり、発電所の現地評価から、施工段階、運用開始までの全体を総合的に評価したのは、国内で初めて*となります。
(*テュフ ラインランド ジャパン調べ)
東日本大震災以降、再生可能エネルギーへの期待は高まっており、国内各所で発電所のプロジェクトが拡大しています。再生可能エネルギーによる発電は、従来型エネルギーの発電と比較して自然環境に大きく影響を受けることから、供給の安定性について課題があります。したがって、発電所の長期的安定運用が可能であることを担保することが重要です。また、さまざまな企業が太陽光発電ビジネスに参入する中で、健全なビジネスの発展のために、投資リスクを低減させる必要があります。第三者検査機関が、公正に太陽光発電所を評価し信頼性を高めることは、今後さらに求められていきます。
テュフ ラインランド ジャパンは、世界での太陽光発電所認証の経験を基に、日本の再生可能エネルギー普及と信頼性の高い発電所運営のために、努力してまいります。
【テュフ ラインランド ジャパンの総合認証について】
太陽光発電所の技術評価は、太陽光発電所システムの構築に有効とされる国際規格IEC 62446や、国内のJIS規格やJEMAを参照し、長年培ってきた経験に基づき行います。国際規格や国内規格に沿って中立的な立場の第三者検査機関による検査・総合的な適合性評価を受けることで、発電所の信頼性を高め、そのシステムとしての性能や安全性を高めることができます。国内の認証サービスを迅速に対応できるように、評価・検査は太陽光発電に精通した日本の検査官が行います。
■総合認証の特長
1. 太陽光発電所建設後のシステム検査を含め、図のようにStage 1)立案・施工、Stage 2)施工から運用まで、Stage 3)プラント運用の全ての段階で、公正かつ独立した立場で技術評価を行う。
2. 現地で影分析*を含めた、より精度の高い発電量予測を実施する。
3. 太陽電池モジュールの現場設置前にテュフ ラインランド ジャパンの試験所で出力測定を行う。
4. 3年毎に定期監査を行い、発電所の安全性および品質を確認する。
5. 経年後の太陽電池モジュール単体の出力測定を試験所で行い、その劣化を確認する(オプション)。
*影分析:稼動後の発電量に大きな影響を与える影などを詳細に分析すること
【太陽光発電所認証による関係事業者の利点】
太陽光発電所の総合認証を取得することにより、発電事業者、金融機関・投資家に対して次のような利点が期待できます。
発電事業者:技術的観点から安全性リスクを最小化
金融機関・投資家:バンカビリティ(融資適格性)、投資回収率の向上
【テュフ ラインランドについて】
テュフ ラインランドは、140年の歴史を持つ世界でもトップクラスの第三者検査機関です。66ヵ国に拠点があり、従業員数は18,000人、年間売上高は16億ユーロにのぼります。第三者検査のエキスパートとして、人々の暮らしのあらゆる面で、品質、安全、環境、テクノロジーを支えています。産業用装置や製品、サービスの検査だけではなく、プロジェクト管理や企業のプロセス構築もサポートしています。また幅広い業種、職種について、専門的なトレーニングも実施しています。こうしたサービスは、テュフ ラインランドの認定ラボや試験設備、教育センターのグローバルネットワークによって支えられています。テュフ ラインランドは、2006年より国連グローバル・コンパクトのメンバーとして活動しています。ウェブサイト: www.tuv.com/jp