~横浜国立大学 安藤孝敏名誉教授監修、50代以上の独身男女800人を調査~
50歳以上向けのマッチングサービス「ハハロル」を運営する超楽長寿株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役:物部 真一郎)は、社会老年学および高齢者心理学の第一人者である横浜国立大学 安藤孝敏 名誉教授の全面監修(調査設計・データ分析・学術的考察)のもと、50代以上の独身男女800人を対象に「50代以上の人とのつながりと社会的フレイルに関する意識調査」を実施いたしました。
日本では、超高齢社会の進展に加え、将来的には一人暮らしの高齢者の急増が見込まれています(※1)。こうしたなか、人とのつながりや社会参加の機会が減少し、社会との関わりが希薄になる「社会的フレイル」の予防・対策が重要な課題となっており、厚生労働省の指針においても、フレイル予防には運動や栄養に加え、「社会参加(人とのつながり)」が重要な要素とされています(※2)。
社会的フレイルは高齢期の課題として捉えられがちですが、定年退職や生活環境の変化を迎える前の50代から、人とのつながりを意識的に築くことも重要と考えられています。また、人とのつながりを考えるうえでは、つながりの有無や数だけでなく、「誰と、どのような関係を築いているか」という関係性のあり方にも目を向ける必要があります。

そこで本調査では、50代以上の人とのつながりの実態に加え、同性・異性の友人や趣味仲間、恋人・交際相手など、関係性の違いによって日常の意識や行動にどのような特徴がみられるのかを調査・分析しました。
その結果、50代からすでに人とのつながりが希薄な層がみられるとともに、相手との関係性やその質によって、日常にもたらす役割に異なる特徴がみられることがわかりました。なかでも、恋人とのつながりは、身だしなみや健康意識などのセルフケア、生活の張り合いや外出といった、社会的フレイル予防につながり得る前向きな意識・行動との関連がみられました。
※1 出典:内閣府「令和8年版 高齢社会白書」参照
※2 出典:厚生労働省WEBマガジン「厚生労働」参照
<調査結果サマリー>
- 50代以上の独身、約3人に1人に定期的な交流相手なし。誰かと同居していても一人暮らしより孤独感が高いケースも
- 「誰とつながるか」でフレイル予防にもたらす役割に違い。恋人関係では生活の張り合いや外出、健康意識などへの好影響を8割超が実感
- 恋人成立前の「恋活・婚活」でも日常に前向きな変化。79.2%が身だしなみ、74.6%が外出・活動を意識
- 50代以上が新たなつながりに求めるのは「趣味・関心の共有」。オンライン交流にもニーズ
調査結果詳細レポート
1. 50代以上の独身、約3人に1人に定期的な交流相手なし。誰かと同居していても一人暮らしより孤独感が高いケースも
今回の調査では、50代以上独身者の約3人に1人に、日常的に会話や交流をする相手がいないと回答しました。また、定期的な交流相手がいない人のUCLA孤独感スコア(※3)は8.18点で、交流相手がいる人の6.79点を上回りました。
さらに、家族などと同居していても、家庭内での会話が1日15分未満の人のUCLA孤独感スコアは7.70点となり、一人暮らしの7.29点を上回りました。単に「誰かと暮らしているか」だけではなく、日常の中で実際に人と交流する機会を持つことも、孤独感と強く関連していることがうかがえます。
※3【UCLA孤独感スコアについて】
本調査の孤独感スコアは、国際的に標準尺度として広く用いられる「日本語版UCLA孤独感尺度(第3版)3項目版」に基づき測定しています。「パートナー(仲間)がいないと感じる」「取り残されていると感じる」「他人から孤立していると感じる」の3設問(1~4点評価)の回答から算出されたスコア(3~12点満点)の平均値を算出し、比較・分析しています。なお、スコアが高いほど孤独感が高いことを示します。

また、将来、日常的な人とのつながりや会話の機会が減ることに「とても不安」「やや不安」と回答した人は48.6%と約半数にのぼりました。不安を感じる理由としては、「新しい人間関係が作れないこと」29.3%が上位に挙がっています。
一方、内閣府の全国調査では、婚姻状況によって孤独感に差がみられ、有配偶者の方が無配偶者より孤独感が低い傾向が示されています(※4)。では、配偶者がいない人の中でも、恋人・交際相手の有無によって孤独感に違いはみられるのでしょうか。本調査で50代以上の独身者について分析したところ、恋人がいない人では男性7.87点、女性7.38点だったのに対し、恋人がいる人では男性6.36点、女性6.45点と、男女とも恋人がいる人の方が孤独感が低い結果となりました。
※4 出典:内閣府「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和4年実施)」参照
同調査では婚姻状況を未婚・有配偶・死別・離別に区分しており、本稿では未婚・死別・離別を「無配偶者」と表現しています。

これらの結果から、孤独感は単に「誰かと暮らしているか」「人とのつながりがあるか・ないか」だけでは捉えきれず、「誰とつながっているか」によっても異なる可能性がうかがえます。特に、男女ともに恋人がいる人の方がUCLA孤独感スコアが低く、孤独感が低い傾向にあることが分かります。
2. 「誰とつながるか」でフレイル予防にもたらす役割に違い。恋人関係では生活の張り合いや外出、
健康意識などへの好影響を8割超が実感
では、「誰と、どのような関係を築いているか」によって、つながりの質や日常にもたらす役割にはどのような違いがあるのでしょうか。本調査では、同性の友人、異性の友人、趣味仲間、恋人・交際相手の4つの関係性別に「必要とされていると感じる」「支え合える」「本音や悩みを話せる」といった“関係性の質”を分析しました。
その結果、恋人・交際相手との関係では、これらの3項目で他の関係性と比較して高い傾向が見られました。

さらに、「外出・活動」「健康意識」「新しい挑戦」など、社会的フレイル予防と関連する日常の意識・行動についても関係性によってそれぞれ異なる特徴が見られました。中でも恋人との関係では、「生活に張り合いが出る」「身だしなみに気を配るようになる」「健康維持を意識する」など、複数の項目で前向きな実感が得られていることが分かりました。
安藤名誉教授は、こうした恋人との良好な関係性や、それに伴う生活の張り合い、外出、健康意識などの前向きな意識・行動は、社会的フレイルの予防にも寄与し得ると分析しています。

さらに、これらの“関係性の質”と“前向きな意識・行動”との関連を相関分析によって検証したところ、恋人・交際相手においてはr=0.799という非常に強い正の相関係数が確認されました。これは、パートナーとの「本音や悩みを話せる」「困ったときに支え合える」「必要とされていると感じる」といったつながりの質が高い人ほど、生活の張り合いや身だしなみ、健康意識などの前向きな意識・行動も高い傾向にあることを示しています。
こうした結果から、人とのつながりはその有無だけでなく、「誰と、どのような関係を築いているか」という関係性のあり方も、日常の意識・行動と関連していることがうかがえます。
3. 恋人成立前の「恋活・婚活」でも日常に前向きな変化。79.2%が身だしなみ、74.6%が外出・活動を意識
さらに本調査では、こうした恋人関係の成立後だけでなく、恋人になる前の異性交流や恋活・婚活のプロセスにおいても、前向きな行動・意識の変化が見られるのかを調査しました。
分析の結果、「異性の友人」との関わりでは、「一緒に過ごしたり、やり取りしたりすることが楽しい」が97.5%と高く、恋人になる前の異性との交流においても、高い「楽しさ」がみられました。
さらに、過去1年以内に恋活・婚活を経験した人を対象に、活動を始めてからの意識や行動の変化を尋ねたところ、「身だしなみに気を配るようになった」と回答した人は79.2%、「外出・活動の機会が増えた」は74.6%、「生活に張り合いが出た」「若々しくありたいと思うようになった」はそれぞれ72.7%となり、恋活・婚活のプロセスにおいても、日常のさまざまな面で前向きな変化がみられました。

こうした結果から、恋人・交際相手との関係が成立した後だけでなく、異性との交流や、恋活・婚活など新たな関係を築こうとするプロセスにおいても、社会的フレイル予防につながり得る前向きな意識・行動との関連がみられることが示唆されました。
4. 50代以上が新たなつながりに求めるのは「趣味・関心の共有」。オンライン交流にもニーズ
ここまでの結果から、人とのつながりは、その相手や関係性によって日常にもたらす役割が異なることがわかりました。では、50代以上は今後、どのような新たなつながりを求めているのでしょうか。
今後、新たな人とのつながりを作りたいかを尋ねたところ、「積極的に作りたい」8.1%、「機会があれば作りたい」47.6%となり、合わせて55.8%が新たなつながりを作ることに意向を示しました。
さらに、今後新たに築きたい人間関係について尋ねたところ、「趣味や関心を共有できる人」が36.3%で最も高く、「同性の友人」29.8%、「気軽に食事や外出を楽しめる人」29.8%、「恋人」18.1%となりました。新たなつながりに求める「人」として、趣味や関心を共有できる相手へのニーズが最も高いことがわかりました。
また、今後参加したい交流の場についても、「趣味・習い事を通じた交流」が35.1%で最も高く、つながりたい「人」だけでなく、参加したい「場」においても、趣味・関心を介した交流へのニーズがみられました。

さらに、新たなつながりの場として、オンライン上での交流意向についても調査したところ、オンライン上で新たに交流してみたい相手がいる人は53.1%と半数を超えました。なかでも「趣味や関心を共有できる人」への意向は42.5%と最も高く、趣味・関心を軸としたつながりへのニーズは、リアルな交流の場だけでなくオンラインにも広がっていることがうかがえます。

こうした結果から、50代以上では、新たな人とのつながりの相手や交流の場として「趣味・関心の共有」が共通したニーズとして浮かび上がりました。恋人や友人などの関係性や、オンライン・オフラインといった交流の形を限定せず、共通の趣味や関心をきっかけとした交流が、50代以降の新たなつながりを築くうえで重要な入口になると考えられます。
今回の調査では、人とのつながりは単にその有無だけでなく、「誰と、どのような関係を築くか」によって、日常にもたらす役割に異なる特徴がみられました。また、新たなつながりを求める人が半数を超える一方、「新しい人間関係が作れないこと」に不安を感じる人もみられ、求めるつながりも、恋人だけでなく趣味や関心を共有できる相手など多様であることがわかりました。
ハハロルでは、恋愛やパートナー探しにとどまらず、共通の趣味や関心をきっかけとした交流など、50歳以上の方が自分に合った新たなつながりを築ける機会を提供し、人とのつながりを通じて日々をより前向きに過ごせる社会の実現を目指してまいります。
<本調査について>
・構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100%になりません。
・本調査を引用する際は、出典元として「ハハロル 50代以上の人とのつながりと社会的フレイルに関する意識調査」の記載をお願いいたします。
■調査概要
調査主体: 超楽長寿株式会社
調査期間: 2026年8月14日~8月21日
調査手法: インターネット調査
対象者: 全国の50歳~79歳の独身男女800名
■ 専門的考察(横浜国立大学 名誉教授 安藤孝敏 氏 コメント)
この調査の意義は、日常生活の中で「誰と、どのような関係を築くか」という質の高い人間関係が、心身の健康に及ぼす良好な影響を示した点にあります。特に、恋人との良好な関係性や、それに伴う生活の張り合い、身だしなみ、健康意識などの前向きな意識・行動は、社会的フレイルの予防に寄与する可能性があります。
親密な他者を意識して身だしなみを整え、自身の健康や生きがいに配慮する姿勢は、強力なセルフケアの動機づけとなります。また、内面の張り合いや美意識を高めるパートナーの存在と、日常的な社会参加や外出を促す趣味の仲間という、異なる役割を持つつながりをバランスよく保持することの重要性が示された点も社会的フレイル予防の観点から非常に意義深いものです。
人生後半期における自立した生活を継続する上で、自ら選択して築く多様なつながりとその活動プロセス自体が、社会的フレイルを防ぐ豊かなセーフティネットになると結論づけられます。

安藤 孝敏氏
横浜国立大学 名誉教授 プロフィール近未来の超高齢社会のあり方をイノベーションの視点から構想し、高齢者の生活にかかわる様々な課題解決に取り組む。介護やケアの視点だけでなく、地域でふつうに暮らしている高齢者の視点を一貫して重視。ジェロントロジー(老年学)やサクセスフル・エイジングに関する学際的研究をベースに、シニア世代の心の健康(QOL維持・向上)や社会参加を促進するための実証研究および心理的・社会的支援を行っている。
■50歳以上のためのマッチングサービス「ハハロル」
「ハハロル」は、50歳以上のための医師監修マッチングサービスです。従来のマッチングサービスと違い、50歳以上の中高齢者の課題やニーズに合わせて設計されています。AIが利用者のプロフィールや趣味、価値観、ライフスタイルなど、多岐にわたる項目を分析。人生経験で出会う“価値観マッチング”やプロフィール設定などを補助してくれる“AIアドバイザー”など、50代ならではの設計で最適な相手を促し、自分と相性の良い恋人や友達を探すことが可能です。
URL:https://hhll.app/

■超楽長寿株式会社
超楽長寿株式会社は、医学とナッジ理論(行動経済学)、AIなどの最先端技術を活かし、日本の現在及び今後の高齢者がより長く、より楽しく生きていける社会づくりを目指すヘルスケアベンチャーです。

【概要】
・所在地 : 東京都中野区新井1丁目24-4井上ビル
・代表者 : 代表取締役医師 物部 真一郎
・設立日 : 2023年2月
・事業内容:社会的孤立解消に関する事業
・URL :https://hhll.jp/