ゲーム課金経験者の61.8%が「ゲーム内では現実よりお金を使いやすい」と回答。74.3%は「予算内で楽しむ」を支持

スーパーでは50円の値上げが気になるのに、ゲームの限定アイテムには¥1,000を迷わず払える。同じ「お金」でも、使う場所が変わると、その重みまで変わるのでしょうか。
Song合同会社は、全国の20~40代男女300人を対象に、「ゲーム内金銭感覚」に関するインターネット調査を実施しました。
今回の調査では、単純な「ゲームに毎月いくら課金しているか」だけではなく、現実世界とゲーム内で同じ金額を支払う際の心理的な違いに注目しています。
調査の結果、ゲーム課金経験者のうち61.8%が「ゲーム内では現実よりお金を使いやすい」と回答。さらに、現実の買い物では¥1,000未満でも購入を迷う人が少なくない一方、ゲームでは¥1,000以上を5分以内に課金した経験がある人が52.6%にのぼりました。
一方で、課金を単なる「浪費」と考える人ばかりではありません。74.3%が「課金ゼロ」よりも「予算内で楽しむ」ことを支持しており、ゲームを趣味費として家計に組み込む考え方も広がっています。
デジタル空間では、なぜ現実より「¥1,000」が軽く感じられるのでしょうか。
調査概要
- 調査名称:「現実では節約、ゲームでは即決?」“ゲーム内金銭感覚”調査
- 発信主体:Song合同会社
- 調査対象:20~40代全国男女
- 有効回答数:300人
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2026年8月1日~8月7日
現実よりゲームの「¥1,000」のほうが軽い?

今回の調査でまず見えてきたのは、「ゲームにいくら使うか」以上に、同じ金額でも現実とゲームでは心理的な重さが異なるという実態です。
回答者300人のうち、ゲーム内アイテムやガチャ、シーズンパスなどに課金した経験がある人は68.7%でした。
課金経験者の月間ゲーム課金額は、平均¥6,840、中央値¥4,000。平均値が中央値を上回っており、一部の課金額が大きいユーザーによって平均が押し上げられていることがうかがえます。
「迷わず払える金額」はゲームのほうが高い
課金経験者に「1回のゲーム課金で迷わず支払える金額」を聞いたところ、平均は¥1,740、中央値は¥1,000でした。
一方、日用品・飲食・ネット通販など現実の買い物について「購入するか迷い始める金額」を聞くと、平均は¥1,180、中央値は¥800。
中央値で比較すると、ゲーム内:¥1,000、現実:¥800となり、ゲーム内のほうが心理的な支払いハードルが高い結果となりました。
さらに、ゲーム課金経験者の61.8%が「ゲーム内では現実よりお金を使いやすいと感じる」と回答しています。
金額別の心理的抵抗
- ¥500:現実の商品への抵抗感 18.3%、ゲーム内アイテムへの抵抗感 14.7%
- ¥1,000:現実の商品への抵抗感 31.7%、ゲーム内アイテムへの抵抗感 23.8%
- ¥3,000:現実の商品への抵抗感 57.0%、ゲーム内アイテムへの抵抗感 43.5%
- ¥5,000:現実の商品への抵抗感 72.3%、ゲーム内アイテムへの抵抗感 64.2%
特に¥1,000~¥3,000のゾーンで差が目立ちます。
また、「コンビニで使う¥500」と「ゲーム内アイテムに使う¥500」のどちらを高く感じるか尋ねたところ、ゲーム内アイテムの¥500のほうが高い:24.6%、コンビニの¥500のほうが高い:41.3%、ほぼ同じ:34.1%となりました。
課金時は軽くても、明細を見ると重くなる
ゲーム課金経験者の46.4%が、クレジットカードやスマートフォン決済などの利用明細を後から確認し、「思っていたよりゲームに使っていた」と驚いた経験があると回答しました。
つまり、ゲーム内では1回ごとの支出を小さく感じても、月単位で合算した瞬間に「現実のお金」として再認識されるケースがあると考えられます。
年代別では、「ゲーム内では現実よりお金を使いやすい」と回答した割合は20代が67.9%、30代が63.1%、40代が53.8%でした。
なぜゲームでは財布のひもが緩むのか?

では、なぜゲーム内では現実より支払いのハードルが下がるのでしょうか。
課金経験者に「課金しやすいタイミング」を複数回答で聞いたところ、最も多かったのは限定キャラクター・限定アイテムが登場したときでした。
課金するタイミングランキング
- 1位:限定キャラクター・限定アイテム登場時 58.4%
- 2位:イベント終了直前 39.6%
- 3位:給料日・ボーナス後 31.9%
- 4位:SNSで話題になったとき 24.6%
- 5位:友人が入手したとき 21.3%
- 6位:深夜 17.4%
上位には「限定」「終了直前」といった、購入できる時間が限られている場面が並びました。
実際、「期間限定」という表示が課金判断に影響すると回答した人は69.1%に達しています。
4人に1人が「1分以内」に課金を決断
課金を決めるまでの時間について聞いたところ、1分以内が24.2%、1~5分が28.4%となりました。
合わせると52.6%が、¥1,000以上の課金を5分以内に決めた経験があると回答しています。
一方、同程度の金額の商品をネット通販などで購入する際には、価格比較やレビュー確認をするという回答も多く、ゲーム内では通常の買い物より「比較検討」のプロセスが短くなる傾向が見られました。
ゲーム内通貨になると「¥3,000」が見えなくなる?
ゲーム内通貨について、課金経験者の57.5%が「日本円で直接表示されるより金額感覚が薄れる」と回答しました。
たとえば「¥3,000」と表示されれば現実の買い物と比較できますが、「3,200ジェム」と表示されると、瞬間的に日本円換算しにくくなるケースがあります。
決済方法でも差があり、「現金より支出感覚が弱くなる」と感じる割合は、スマートフォン決済で55.2%、登録済みクレジットカードで51.7%でした。
課金履歴を毎月確認している人は37.2%
一方、自分の課金履歴を月1回以上確認している人は37.2%にとどまりました。
課金後に「使いすぎた」と後悔した経験がある人は48.8%。
後悔した主な理由では、狙っていたキャラクター・アイテムが入手できなかった:42.1%、月合計を見ると想定以上だった:38.6%、購入後にほとんど使わなかった:27.9%となりました。
月¥8,600でも年間では10万円を超える
ソロ・ゲーム課金モデルの場合、月間ゲーム関連支出は¥8,600前後です。
単月では手取り月収¥290,000前後の約3.0%ですが、年間では¥103,200となります。
ファミリー・ゲーム趣味モデルでは、家族全体で月¥12,500前後。年間では¥150,000です。
- ソロ:月間¥8,600、年間¥103,200、3年間単純合計¥309,600
- ファミリー:月間¥12,500、年間¥150,000、3年間単純合計¥450,000
これは「ゲームに使いすぎている」という意味ではありません。
旅行、映画、スポーツ、ライブなどと同様、ゲームも趣味の一つです。重要なのは、月額では小さく見える支出を年間でも把握したうえで、自分がその金額に納得できるかという点でしょう。
「課金をやめる」より「見える化」?ゲーム趣味と上手に付き合う方法

ゲーム課金の支出管理というと、「課金をやめる」「無課金にする」という方法が思い浮かびます。
しかし今回の調査では、より現実的な選択肢として、課金をゼロにするのではなく、趣味費として見える化する考え方が支持されました。
ゲーム課金経験者に実践している支出管理方法を複数回答で尋ねた結果は次の通りです。
ゲーム支出の管理方法ランキング
- 1位:月間上限額を決める 45.9%
- 2位:ゲーム内通貨を日本円換算して考える 38.2%
- 3位:課金履歴を月1回確認する 37.2%
- 4位:「趣味費」として家計に組み込む 32.4%
- 5位:課金専用予算を作る 28.5%
- 6位:購入前に10分以上待つ 24.6%
- 7位:クレジットカードを登録しっぱなしにしない 19.8%
最も実践率が高かったのは「月間上限額を決める」の45.9%でした。
特徴的なのは、上位の対策が「ゲームをやめる」方法ではなく、金額を認識しやすくする方法であることです。
「10分待つ」だけでも衝動的な課金を減らせる?
ゲームではイベント終了直前や限定商品の登場など、短時間で購入判断を求められる場面があります。
そのため、購入前に10分以上待つルールを実践している人も24.6%いました。
支出管理対策を3か月以上継続した人のうち、ゲーム関連支出が減った人は62.7%。減少した人の月間削減額は平均¥2,740、中央値¥2,000でした。
中央値の¥2,000でも、年間換算では¥24,000です。
支出管理をしても「ゲームの楽しさ」は下がらない?
そこで「ゲーム支出を管理するようになってから、ゲームの満足度は下がったか」と聞いたところ、下がった:14.8%、ほぼ変わらない:67.9%、むしろ上がった:17.3%となりました。
つまり、85.2%は「満足度が下がっていない」と回答しています。
「使いすぎたかもしれない」という不安を減らすことで、かえってゲームを楽しみやすくなる人もいるようです。
74.3%が「課金ゼロ」より「予算内で楽しむ」を支持
最後に、「ゲーム課金との付き合い方として、どちらの考えに近いか」と尋ねました。
- 「課金ゼロを目指す」:25.7%
- 「予算内で楽しむ」:74.3%
約4人に3人が、完全に課金をやめるのではなく、自分で決めた予算の中で楽しむ考え方を支持しています。
年代別では「予算内で楽しむ」を支持した割合が、20代77.6%、30代76.1%、40代69.2%でした。
ゲームが日常的な娯楽として定着する中、「課金する・しない」の二択ではなく、食費や旅行費、交際費などと同様に、ゲームも一つの趣味費として管理するという考え方が現実的な選択肢になっているといえそうです。
まとめ
今回の調査では、ゲーム課金経験者の61.8%が「ゲーム内では現実よりお金を使いやすい」と感じていることが分かりました。
さらに、52.6%が¥1,000以上を5分以内に課金した経験を持ち、57.5%が「ゲーム内通貨に交換すると金額感覚が薄れる」と回答しています。
現実ではスーパーの商品が数十円値上がりしただけでも価格を比較する一方、ゲームでは¥1,000、¥3,000という金額を短時間で支払う。一見矛盾しているようですが、そこには「趣味だから」という理由だけでなく、限定性、ゲーム内通貨、決済の簡便さなど、お金の心理的な重さを変える環境が存在していると考えられます。
ただし、この結果は「ゲーム課金=浪費」を意味するものではありません。
ソロ・ゲーム課金モデルでは月¥8,600、年間¥103,200、ファミリー・ゲーム趣味モデルでは月¥12,500、年間¥150,000。その金額に見合う楽しさや満足感を得られているのであれば、ゲームは旅行や映画、スポーツなどと同じ「趣味への支出」と捉えることもできます。
実際、回答者の74.3%は「課金ゼロ」ではなく「予算内で楽しむ」ことを支持しました。
ゲーム内では軽く感じた¥500や¥1,000も、積み重なれば年間ではまとまった金額になります。
だからこそ重要なのは、「課金するか、しないか」だけではなく、ゲーム内のお金を一度“現実の日本円”に戻して考えることなのかもしれません。
月間上限額を決める、ゲーム内通貨を日本円換算する、購入前に10分待つ、月に一度課金履歴を確認する。
ゲームを我慢するのではなく、自分が納得できる金額を把握したうえで楽しむことが、デジタル時代の趣味と家計を両立する一つの方法といえそうです。
ユーザーコメント
K.S., 27歳・会社員
「スーパーでは卵が30円高いだけでも別の商品を見るのに、ゲームで欲しいスキンが¥1,200だと普通に買っています。後から考えると自分でも不思議です。」
R.Y., 25歳・販売職
「限定キャラはその期間を逃したら手に入らないかもしれないので、普段なら迷う¥3,000でも課金してしまいます。」
Y.O., 29歳・ITエンジニア
「以前は月末にカード明細を見て驚いていました。今は最初に月¥6,000までと決めているので、逆に気兼ねなく課金できます。」
【本件に関するお問い合わせ先】
会社名:Song合同会社
メール:info@song.co.jp
URL:https://song.co.jp/