組織人事コンサルティングや地方創生に取り組む株式会社CAQNAL(社名:カクナル、本社:東京都港区)の代表取締役 中島 篤(ナカシマアツシ)は、2026年2月16日・17日の2日間にわたり、青森県八戸市において「令和7年度 エンゲージメント調査結果報告会」およびワークショップを実施いたしました。
本プログラムでは、2025年12月に実施した全職員対象のエンゲージメントサーベイの分析結果を元に、管理職および一般職の各階層にデータの背景にある組織課題を掘り下げました。また、思考や行動の源泉となる心理的リソース(心のエネルギー)の概念を用い、明日から現場で実践できる具体的なアクションを策定しました。

背景・目的
現在、地方自治体は若手職員の離職率増加という厳しい局面に立たされています 。八戸市では、働き続けたい職場として選ばれ、組織を活性化させるための鍵が職員エンゲージメントの向上にあると考え、取組を進めています 。
八戸市は、2025年(令和7年)3月に策定された「八戸市人材育成・確保基本方針」において、「変革に挑戦し、未来に向けて行動する市役所」というビジョンを掲げています 。この実現に向け、調査を単なる数値報告で終わらせず、現場での意味ある対話へと変換し、組織力の底上げに向けてプログラムが実施されました 。
エンゲージメント調査結果
高い「貢献意識」の一方で、「成長実感・将来展望」の質に焦点
令和7年度職員エンゲージメント調査の結果、全体の総合スコアは前年度と比較して上昇しました。
また、八戸市役所の大きな強みとして、職員の皆様が抱く市への高い貢献意欲と良好な人間関係が再確認されました。具体的には、「市の発展に貢献したい」という意向が非常に高く 、職場内での人間関係や、業務上で困った際に上司や同僚へ相談できる環境についても、多くの職員が肯定的に捉えていることが明らかになりました。
一方で、さらなる組織活性化に向けた課題も明確になっています。特に、将来的なキャリア展望を描くための成長実感の醸成や、人事評価制度に対する納得感、そして挑戦を支える組織風土の醸成については、より一層の改善の必要性が示唆されました。また、これらの項目は回答のばらつきが大きく、部署や上司の関わり方によって職員の体験に差が生じている可能性も考えられます。このことから、単なる制度の有無以上に、現場においてそれらがどう運用され、納得感を生んでいるかという対話の質の向上が、今後の組織づくりにおいて極めて重要であることが浮き彫りとなりました。
ワークショップの主な内容
ワークショップでは、職員の主体性を引き出し、パフォーマンスを最大化させる鍵として心理的リソースに着目しました 。
心理的リソースの自己診断
思考・判断・行動の源泉となるエネルギーが、日々の業務やコミュニケーションの中でどのように消耗し、何によって補充されるのかを可視化しました 。
リーダーによる影響力の理解
リーダーの「存在・関わり・構造作り」が、部下のリソースをいかに奪い、あるいは守ることができるかを学習しました 。
明日を変える「1アクション宣言」
「感謝を言語化する」「優先順位の曖昧さをなくす」など、現場で即実践可能な、エネルギー漏れを防ぎリソースを充足させるための具体的な行動を宣言しました 。
報告会に出席した職員からは次のような感想が届けられています。
【管理職】
・この調査は、現在の職員の状況について、庁内でオープンに共有されていて、私のように情報共有された側も自分事としてこれからどうすべきか考えるきっかけとなる、とても良い取組だと感じている。
・人事評価制度については公平性、納得感を得ることができるよう、不断の改善が必要であると思う。
・チームメンバーの心理的リソースの補充や、消耗の低減に影響を与える、自身の振る舞いに注意しようと自覚した。
【一般職】
・個人ではなく組織として仕事をしていくことが重要であり、「組織を醸成する行動」をとることが結果的に個人のマネジメントの質を向上させるという考え方はとても参考になった。
・周囲の心理的リソースの消耗を少なくするために、すぐできることとして話しかけやすいようにいつでも同じようなメンタルで仕事するよう心掛ける。
既に実施・着手している具体的施策
既に実施・着手している具体的施策
サーベイで特定された課題に対し、八戸市ではスピード感を持って以下の施策に着手しています。
人事評価フィードバックの義務化
「評価して終わり」ではなく、納得感を高めるために評価結果の理由説明を義務化しました。
キャリアプランを可視化する「職場紹介シート」の作成
各部署で活かせる経験や業務内容を具体的に開示。今年度より試行実施を開始し、自律的なキャリア形成を支援します。
特別休暇の利用促進にむけた「生理休暇」から「F休暇」への名称変更
心理的なハードルを解消し、より利用しやすい呼称へ変更。福利厚生の実効性を高めます。
代表取締役 中島 篤(ナカシマアツシ)コメント
エンゲージメント調査で前年度からスコアが大きく上昇したことは、八戸市役所の皆様のこれまでの地道な改革が、着実に職員一人ひとりの意識に届いている証です。職員の皆様が内に秘める市への高い貢献意欲や職場内の良好な関係性は、八戸市が目指す市民の幸せを実現するための最も強固な土台であり、未来を切り拓くための大きな原動力に他なりません 。
一方で、成長実感や評価における課題の本質は、制度そのものよりも現場での『対話の質』にあります 。今回導入した心理的リソースの視点は、単なる精神論ではありません 。職員の限られたエネルギーを、「わからなさ」や「不安」による消耗からいかに守り、挑戦へ向けるかという、極めて戦略的な投資です。カクナルは、八戸市役所が対話を通じて職員のポテンシャルを最大化できる自治体のロールモデルとなるよう、引き続き現場の皆様に伴走してまいります。

株式会社CAQNAL(カクナル) 代表取締役 中島 篤(ナカシマアツシ)
iU情報経営イノベーション専門職大学客員教授
地方創生アドバイザー
1976年福島県生まれ。東北学院大学2部経済学科卒業。在学中は(株)紀伊国屋書店で契約社員として勤務し、昼間就業・夜間就学という二足の草鞋で過ごす。卒業後、2001年にスターバックスコーヒージャパン入社。その後ユニクロをはじめ、複数の業界・企業で現場・人事部長およびコンサルタントとして就業。2011年、東日本大震災を機に働き方改革や地方創生に関心を持ち、フリーランスとして活動後、(株)CAQNAL(カクナル)創立。現場経験を活かした伴走型コンサルタントとして、リアルな組織診断とその具体的な解決を信条として、慣例や既成概念に囚われないブランディング・制度設計・研修を実施している。自身も積極的にテレワーク・ワーケーションを行い、様々な地域で食と酒を楽しむ。
【株式会社CAQNAL(カクナル)について】
「人のチカラで『場』を興(おこ)す」というミッションの下、大手企業からベンチャー、行政や自治体などさまざまな組織の価値を向上させるコンサルティング・グループ。
組織人事、採用/転職、人事制度、労務、DX、業務効率化を中心に幅広い領域を支援。豊富な実務経験を兼ね備えた専門家集団として、企画やノウハウの提供だけでなく制度の定着まで伴走する支援スタイルを強みとしている。
【株式会社CAQNAL 会社概要】
代 表 取 締 役 : 中島 篤
設 立 : 2018年 1月
所 在 地 : 本社:東京都港区六本木 7-12-2 R7ビルディング SPACES六本木
東北拠点:宮城県仙台市青葉区花京院1-2-15ソララプラザ3F SPACES仙台
中部拠点:愛知県名古屋市西区名駅2−34−17 セントラル名古屋 1101
関西拠点:大阪府大阪市福島区福島7-1-10Wiz fukushima 2F GRANDSLAM 239
業 務 内 容 : 組織人事開発・地方創生・DXコンサルティング・人材紹介・新規事業開発
U R L : https://caqnal.jp/