「純度100%の暗闇体験」を通して、児童・生徒への声かけや指導・支援のあり方を考える機会に
一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ(東京都港区、代表:志村季世恵)は、2026年7月24日、東京都立八王子盲学校にて、都内の盲学校・視覚支援学校の教職員等を対象とした「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の教員研修を実施しました。
本研修は、視覚以外の感覚への理解を深めるとともに、暗闇での体験を通して、教員一人ひとりが幼児・児童・生徒の学びを支える指導のあり方を考えることを目的に実施したものです。
参加した教員は、視覚障害のあるアテンドの案内のもと、「純度100%の暗闇」の中で、仲間との協力が必要なゲームなど、さまざまなワークに取り組みました。体験後には、得られた気づきを今後の教育実践に活かしたいという声も多く寄せられました。

視覚障害者アテンドスタッフとの交流
暗闇入場の様子
教員44名が暗闇での研修を体験
今回の研修には、都内の盲学校・視覚支援学校を中心に、一般校の教員を含む44名が参加しました。参加者は最大8名のグループに分かれ、視覚障害のあるアテンドとともに暗闇へ。声や音、触覚などを頼りに周囲の状況を捉えながら、仲間と協力してワークに取り組みました。
研修後には、「声かけ」「情報の伝え方」「安心できる環境づくり」「コミュニケーション」などについて、さまざまな気づきが寄せられました。アンケートでは、「体験満足度」「体験を通して自分の中に変化を感じたか」「他の人にもすすめたいか」の3項目はいずれも10段階評価で平均9点を超え、自由記述では、体験で得た気づきを今後の指導や支援に活かしたいという声も多く見られました。
参加した教員の声
ご参加いただいた先生方からは以下のようなお声をいただきました。
「不安感を和らげることができるような言葉かけを心がけたい」
「どのように感じているのか、何を考えているのか、気持ちをしっかり確認していきたい」
「子どもたちの世界を少しだけですが体験できました。2学期からの関わりに活かしていきたいです」
また、「普段、姿勢を注意しているが、下を向いている理由が分かった。自分も下を向くことで音が聞きやすくなっていた」など、普段接している児童・生徒の行動について、自らの体験を重ねながら考えたという声もいただきました。
東京都立八王子盲学校 校長 田島由紀子氏 コメント
本校は、視覚障害教育の専門校として、一人ひとりの感じ方や捉え方に寄り添いながら、最適な学びを追究しています。その中で、「できないこと」にとらわれるのではなく、多様な環境の中で育まれる力や感性に目を向けることを大切にしてきました。今回、教員自身が暗闇の中で視覚以外の感覚を働かせ、視覚に障害のあるアテンドと対等な立場で関わる体験を通して、日頃の声かけや情報の伝え方、指導・支援の在り方を改めて見つめ直してほしいと考え、この研修を実施しました。また、都内の特別支援学校の教員、とりわけ都立盲学校4校の教員が共に体験し、視覚障害教育の専門性や日々の実践について学び合う機会にしたいという思いもありました。
体験中、教員同士が自然に声を掛け合い、相手の言葉に耳を傾けながら確かめ合って進む姿が見られました。体験後には、安心できる声かけや情報の伝え方の大切さ、幼児・児童・生徒の行動の背景には一人ひとり異なる理由があることへの気づきが語られ、私自身も大変意義深く感じました。
今回の体験を一度限りの気づきにせず、目の前の幼児・児童・生徒の思いや感じ方を丁寧に確かめ、よりよい教育実践につなげてほしいと願っています。そして、ここで得られた気づきが学校の枠を越えて地域にも広がり、互いの違いを理解し、認め合う共生社会の実現につながっていくことを期待しています。
学校・教育機関での実施について
ダイアログ・イン・ザ・ダークでは、2003年より視覚特別支援学校での出張開催を行ってきました。今後も盲学校・視覚支援学校をはじめ、さまざまな学校・教育機関における教員研修として、暗闇での体験を届けていきたいと考えています。
学校等に暗闇の空間を設営する出張型プログラムとして、小学校・中学校・高校、教育委員会等での教職員研修についても、目的に応じて実施が可能です。
学校・教育機関での開催をご検討の方はお問い合わせください。
▶︎お問合せ先:一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ
03-6231-1640
info@dialogue-japan.org
開催概要
実施日:2026年7月24日(金)
会場:東京都立八王子盲学校
対象:都内の盲学校・視覚支援学校を中心とした教職員等
参加者:44名
実施形式:最大8名のグループに分かれ、各回約90分の暗闇体験を実施
主催:一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ
協力:東京都立八王子盲学校
【ダイアログ・イン・ザ・ダークとは】
視覚障害者の案内により、完全に光を遮断した“純度100%の暗闇”の中で、視覚以外の様々な感覚やコミュニケーションを楽しむソーシャル・エンターテイメントです。1988年、ドイツの哲学博士アンドレアス・ハイネッケの発案によって生まれ、これまで約50カ国で開催され、900万人を超える人々が体験しました。日本では、1999年11月の初開催以降、これまで32万人以上が体験しています。現在、常設会場は東京・竹芝のダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」、ニュウマン高輪 MIMURE「Dialog in the Dark 5-1=∞ Lab.」で開催中。
https://did.dialogue.or.jp/
【一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティについて】
たがいを認め、助けあう社会を実現するためのフラッグシッププロジェクトを開催。1999年以降、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」「ダイアログ・イン・サイレンス」「ダイアログ・ウィズ・タイム」のソーシャルエンターテイメントプログラムを開催し、これまで延べ35万人以上が体験しました。
2020年8月には、東京・竹芝に「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」をはじめとしたプログラムを体験できるダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」をオープン。誰もが対等に対話することで協力し信頼し安心して社会参加ができるようにし、もっとより豊かで多様性のある社会の形成及び発展に寄与することを目的としています。
一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ :https://djs.dialogue.or.jp/
ダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」:https://taiwanomori.dialogue.or.jp/