トレンドニュースサイト STRAIGHT PRESS【 ストレートプレス 】

セイスイ工業株式会社

豪雨時、下水処理場はどこまで持つのか――「想定超え」を前提にした豪雨対策と4つの備え

このエントリーをはてなブックマークに追加

~自治体職員の45.2%が「年5回以上」の設計想定超過を経験、雨天時運用の71.7%は属人的・ルール未整備~

排水・汚泥処理の専門企業であるセイスイ工業株式会社(本社:千葉県千葉市若葉区、代表取締役:井本謙一、https://seisui-kk.com)は、仮設水処理プラントのレンタル事業を通じて全国2,650件超の現場を支援してきた知見と、2025年・2026年に自治体職員を対象に実施した2つの独自調査をもとに、豪雨時の下水処理における課題と今後の備え方を整理した提言レポートを公開しました。

近年、短時間強雨の増加により、下水処理場では設計時の想定を超える流入への対応が現実的な課題となっています。
セイスイ工業が自治体職員を対象に実施した2つの調査からは、豪雨時に必要な下水処理機能を継続するうえで、設備・運用・バックアップ体制に複数の課題があることが明らかになりました。

セイスイ工業では、豪雨を「想定外」として事後対応するのではなく、想定を超える状況が起こり得ることを前提に、平時から処理継続の方法を準備することが重要だと考え、4つの備えを提言します。

お問い合わせはこちら

■ 本レポートのポイント

- 45.2%が、設計時の想定流入量を超える事態を「年5回以上」経験
- 雨天時の運用ルールは71.7%が「属人的・ルール未整備」
- 現在対応できている回答者の61.0%が「5年以内に対応困難」と予測
- 災害時の下水処理停止を84.5%がリスクと認識する一方、「十分なバックアップ」は19.4%

■ 調査概要

1.「激甚化する局地的大雨下における下水処理場の運用実態調査」
- 調査名称:激甚化する局地的大雨下における下水処理場の運用実態調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー(R)︎」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2026年6月15日~同年6月17日
- 有効回答:全国の下水処理場の運営に携わる方106名(自治体職員)

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

2.「災害・事故時の下水道バックアップ体制に関する実態調査」
- 調査名称:災害・事故時の下水道バックアップ体制に関する実態調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー(R)︎」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2025年10月14日~同年10月17日
- 有効回答:現在下水処理業務に関わっている自治体職員103名

※合計を100%とするため、一部の数値について端数の処理を行っております。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がございます。

調査資料のダウンロードはこちら

■ 自治体調査から見えた、豪雨時の処理継続を取り巻く実態

1.設計時の「想定超え」が繰り返し発生

2026年調査では、45.2%が設計時の想定流入量を超える事態を「年5回以上」経験していました。「年3~4回程度」を含めると、67.8%が年3回以上の想定超過を経験しています。

2.雨天時の対応に属人的な運用が残る

雨天時の処理に関する運用は、71.7%が「属人的」または「ルール未整備」でした。
また、想定を超える流入や水質悪化が発生した際、47.1%が現場責任者・担当者の判断に依存しています。さらに、「越流時の通報基準や情報公開ルールが曖昧」とした回答も41.5%に上りました。
現在は雨天時に対応できている回答者の61.0%が、5年以内に現在の体制では対応が難しくなると予測しています。

3.リスク認識に対してバックアップ整備が追いついていない

2025年に実施した「災害・事故時の下水道バックアップ体制に関する実態調査」では、84.5%が災害による下水処理施設の停止をリスクとして認識していました。
一方、災害時の代替処理施設やバックアップ体制が「十分に整備されている」とした回答は19.4%にとどまっています。また、48.6%が過去5年間に災害や事故による機能停止・処理能力低下を経験していました。

■ 調査から見えた、豪雨時の下水処理を取り巻く3つの課題

これらの調査結果から、豪雨時の下水処理を継続するうえで、主に3つの課題が見えてきました。

課題1 「想定超え」を例外として扱えなくなっている

設計時の想定を超える流入が繰り返されるなか、豪雨を「発生したときだけ対応する事象」として扱うだけでは十分ではありません。想定超過を前提に、既存設備の処理能力を超えた場合の処理継続方法まで準備しておくことが課題となります。

課題2 豪雨対応が現場の経験や判断に依存している

豪雨時の処理切り替えや放流、情報発信などを特定の職員の経験だけに委ねるのではなく、判断基準や対応手順を共有し、組織として対応できる仕組みに変えることが求められます。

課題3 処理停止を想定したバックアップ体制が十分ではない

災害や設備トラブルによる処理能力低下を想定し、「どの機能を、どの手段で、どこまで継続するか」を平時から具体化しておくことが課題です。

■ 3つの課題を踏まえ、セイスイ工業が提言する4つの備え

これらの実態と課題を踏まえ、セイスイ工業では、豪雨時にも必要な下水処理機能を継続・早期回復できる体制を平時から整えるため、次の4つの取り組みを提言します。

提言1 雨天時の判断基準を標準化・文書化する

流入量や水質が一定の基準を超えた場合に、誰が処理切り替え、放流、外部支援要請などを判断するのかを平時から明確にし、特定の職員だけに依存しない運用体制を整えます。

提言2 住民・周辺環境への影響と情報発信方法を事前に決める

越流や処理能力低下が発生した場合を想定し、住民・周辺環境への影響範囲とともに、「いつ・誰が・誰に・何を知らせるか」まで事前に整理し、BCPや運用ルールに組み込むことを提言します。

提言3 「平時に持たない処理能力」を必要時に使える状態にする

常設設備を基本としながら、一時的・緊急時に不足する処理能力について、仮設水処理や可搬式設備、専門事業者、広域支援などで補完できる体制を平時から準備します。
必要処理量、設置場所、電源、配管接続、搬入経路、支援要請先まであらかじめ確認し、必要時に実際に活用できる状態にしておくことが重要です。

提言4 復旧の長期化まで想定してBCPを見直す

2025年調査では、37.9%が施設停止から復旧まで1週間以上かかることを想定していました。
数時間から数日の初動対応だけでなく、人員、電源・燃料、薬品、資機材、外部支援体制などを長期間どこまで維持できるかまで平時から確認しておく必要があります。

■ 「想定超え」を前提とした備えへ

豪雨時の処理継続力を高めるために必要なのは、「想定を超えない設備」を目指すことだけではありません。
想定を超えた場合にも、必要な下水処理機能を可能な限り継続・早期回復できる方法を、平時から準備しておくことが重要です。
セイスイ工業は、全国2,650件超の現場支援で培った知見を生かし、仮設水処理プラントによる一時的な処理能力の確保をはじめ、豪雨・災害・設備トラブル時の処理継続を支援してまいります。

セイスイへのご相談はこちらから

■会社概要

会社名:セイスイ工業株式会社
設立:1974年4月
代表取締役:井本 謙一
所在地:千葉県千葉市若葉区上泉町424-18 ちばリサーチパーク内
事業内容:
- 排水、汚泥処理のプランニング
- 排水、汚泥処理プラントのレンタル
- デカンタ型遠心分離機のレンタル
- 各種水処理機器のレンタル
- 【NETIS】土木泥水再利用システム(震災対応)
- 【NETIS】汚染土壌分級システム(震災対応)
- 株式会社IHI ビジネスパートナー

URL:https://seisui-kk.com

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ

最新情報をXで受け取ろう!
前の記事
一覧へ戻る
次の記事