96.6%の症例で医療を最適化。“高度医療の死角”を補完するインフラへ
株式会社Medii(本社:東京都新宿区、代表取締役医師:山田 裕揮、読み:メディ、以下 Medii)が運営する医師向け専門医相談サービス「Medii Eコンサル」は、2020年のサービス開始以来、累計の症例相談件数が2万件を突破したことをお知らせいたします。
2024年12月に累計1万件を達成し、そこから1年でさらに約1万件の相談が寄せられ、累計2万件に到達いたしました。

2万件の知見共有と連携実績
累計2万件という数字は、単なる利用回数ではなく、臨床現場の主治医が、一見ありふれた症状に潜む小さな違和感を見逃さず、解決に向けて行動を起こした実績です。
ここにあるのは、ガイドラインや論文だけでは判断がつかない難渋症例に対し、主治医とエキスパート専門医が議論を交わし、より良い道筋をともに見出した記録です。1件1件が、診断や治療の方向性、次の一手を左右する重みを持ちます。日本の高度医療において、ガイドラインでは扱いきれない、患者ごとの個別具体的な判断プロセスそのものが積み重なった、貴重な知見の集合体と言えます。
多忙を極める臨床現場において、専門外の領域まで深く踏み込んで調べることは容易ではありません。それでも「患者さんのために」と主治医が最適な選択を模索し、全国のエキスパート専門医と知見を交わす医療連携が地域や病院を超えて広がることで、2万人の患者にとってより最適な医療を届ける成果へと繋がっています。
医師の意思決定への有用率96.6%
Medii Eコンサルでの症例相談後のアンケートでは、96.6%の主治医が、Medii Eコンサルを通じたエキスパート専門医からのアドバイスにより、診断や治療方針の検討において、何らかの前向きな示唆が得られたと回答しています※1。
これには、現行方針の再確認、新たな診断の可能性の検討、治療選択の拡張、専門機関への紹介検討など、臨床判断に直結する変化が含まれています。

※1 Medii Eコンサルでの症例相談後アンケートにて、「診断・治療に対する自信」「新たな診断・治療選択の発見」「専門機関への紹介」など、臨床上の前向きな変化を示す項目のいずれかを選択した割合(集計期間:2025年1月~12月、有効回答数7,225件)
なぜ今、医師の意思決定支援が必要なのか
医学の進歩に伴い、医学文献数は年間約180万件に達し※2、医学情報は爆発的に増加しています。また、新薬開発の約75%は高度なスペシャリティ領域が占めています※3。 しかし、革新的な治療であるほど症例数は少なく、複雑な作用機序や副作用マネジメントといった「臨床現場の実践的な知見」は依然として限られています。
膨大な情報量に加え、文献だけでは得られない希少な実践知までを一人の医師が網羅することは、医療が高度化・複雑化している現代においては構造的に困難です。全国でも数人から数十人のみが持つ専門知見が、その患者を診ている主治医に届かないことによる「診断の遅れ」や「治療の機会損失」は、個人の努力では解決できない社会課題となっています。
また、現場医師の約9割が、ガイドラインや論文だけでは解決できない症例を経験しています※4。目の前の患者さんにとっては、主治医の判断こそがすべてであり、そこには計り知れない重圧と責任が存在しています。だからこそ、主治医が悩みを一人で抱え込むことなく、必要な時に経験豊富なエキスパート専門医の助言を得て、患者にとって最適な選択肢を検討できる意思決定支援インフラが、今、強く求められています。
※2 医学文献データベース「PubMed」の年間収録文献数の公開統計をもとにした概算
※3 CarelonRx “Specialty Drug Growth Is Here to Stay”(2025年2月)
※4 Medii Eコンサル登録医師を対象に実施したアンケート結果(2023年6月実施、有効回答数303件)
「質の高い回答」と「安心できる環境」を支える3つの仕組み
一般的な医師向けQ&Aサービスが「幅広く多様な意見を収集する」ことに適しているのに対し、Medii Eコンサルは「臨床判断のための専門知見を得る」ことに特化しています。
希少疾患や難病に限らず、日常診療の中で専門的な知見を要する場面において、 主治医が安心して相談でき、次の一手を決定できるよう、独自の仕組みにより平均回答時間40分、相談解決率99.9%※5という高い実績を維持しています。
1. 最適なエキスパート専門医とマッチング
不特定多数に問いかける掲示板形式とは異なり、Mediiは独自のアルゴリズムにより、その症例に適したエキスパート専門医をマッチングします 。 1対1での相談はもちろん、疾患や地域ごとに組織された「専門医チーム」への相談も可能です 。
誰に相談するかを設計することで、診断や治療方針の検討といった臨床判断の要点に踏み込んだ助言が、最短ルートで得られる仕組みを提供しています。
2. 全専門領域を網羅した「厳選されたエキスパート専門医」
回答を担当するのは、Mediiが厳選・依頼した1,900名以上のエキスパート専門医です。すべての専門領域を網羅しています。
専門領域に関する豊富な知見に加え、個別症例の背景や主治医の迷いに真摯に向き合ってくださる先生方にご協力いただいています。その質の高い回答体制の結果として、相談に対する回答が得られないケースはほとんどありません。
3. 心理的・物理的負担のない「匿名・無料・セキュア」な環境
主治医の氏名や所属は伏せたまま(匿名)、エキスパート専門医(実名)に相談できます。立場や評価を気にすることなく、率直に迷いを共有できる環境を整えることで、日常診療の中では表に出にくい臨床上の疑問や判断の揺らぎも相談として寄せられています。
また、システム利用料や相談料は完全無料とし、国の「3省2ガイドライン」に準拠したセキュアな設計によって、個人の連絡手段を用いた相談に伴う情報管理やコンプライアンス上のリスクを回避しています。
こうした医師が安心して利用できる社会インフラとしての仕組みが評価され、「第5回日本サービス大賞 厚生労働大臣賞」を受賞しました。

※5 Medii Eコンサルに投稿された相談のうち、エキスパート専門医がマッチングされ、実際に回答が行われた割合(集計期間:2025年1月~2025年12月)
AI検索「Medii Q」との連携で、よりスムーズな解決へ
2025年7月に本格提供開始した医師向けAI検索「Medii Q」により、ガイドラインやPubMedの論文などの一次情報(エビデンス)を短時間で網羅的に確認できるようになりました。 エビデンス整理をAIが担うことで、Medii Eコンサルでは「目の前の患者さんにどう適用するか」という、臨床判断の核心に迫る議論に集中できる環境が実現しています。

代表取締役医師 山田裕揮 メッセージ
「誰も取り残さない医療を」という想いを同じくし、日々全力を尽くしてくださっている先生方に心より感謝申し上げます。この2万件は、2万人の患者さんのために悩み、より良い医療を追求された先生方との軌跡そのものです。
多忙な診療の中で違和感を覚えたとき、思考を止めずに「見落としていることはないか」と追求し続ける主治医の先生方。 そして、面識のない医師からの相談であっても、自らの知見と経験を持って向き合い続けてこられたエキスパート専門医の先生方。双方の医療に対する想いが、2万人の患者さんの未来を変えたのだと思っています。
私たちはこれからも、先生方の意思決定を下支えする情報のインフラとして機能し続け、 ”誰も取り残さない医療を”目指してまいります。
株式会社Mediiについて
Mediiは「誰も取り残さない医療を」というミッションを掲げ、希少疾患やがんなど診断技術や治療法が高度に進化する領域を中心に、医療課題の解決に取り組んでいます。その解決策として、医師が無料で利用できる臨床疑問解消プラットフォームを開発・提供。医学調査に最適化したAIによって効率的にエビデンスを調べられる「Medii Q」と、複雑な個別症例について経験豊富な専門医に相談できる「Medii Eコンサル」で、主治医の迅速でより良い意思決定を支え、患者の早期診断と治療の最適化に貢献しています。また、製薬企業との協業プロジェクトを展開することで、主治医・エキスパート専門医・製薬企業・患者それぞれに価値をもたらす四方良しで持続可能な新しい医療インフラを構築しています。
Medii Eコンサル:https://medii.jp/e-consult (第5回日本サービス大賞 厚生労働大臣賞受賞)
Medii Q:https://medii.jp/q
会社名:株式会社Medii(メディ)
所在地:東京都新宿区新宿1-23-1 THE PORTAL 新宿御苑 4F
設立:2020年2月20日
資本金:1億円
代表者:代表取締役医師 山田 裕揮
URL:https://medii.jp
※Medii QおよびMedii Eコンサルは、医師間の情報共有または高度な医療コミュニケーションのための情報の提供支援を目的としたものであり、診断や治療の有効性や安全性を保証する医療機器ではありません。
※本プレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社、各権利者の商標または登録商標です。