ボッシュがイノベーションアワード2014を受賞
・MSCはライダーのミスによりコーナーで発生する二輪車事故の3分の2で効果を発揮
・ 二輪車でもさらに安全な技術を求める傾向に
・ドイツの自動車専門誌「Automobil Produktion」、ドイツ自動車工業会(VDA)と欧州自動車部品工業会(CLEPA)が同賞を主催
ブリュッセル - 「Dinner for Winner」イベントで、ボッシュのMSC(モーターサイクル用スタビリティコントロール)に「安全」部門の準優秀イノベーションテクノロジー賞が贈られました。このMSCは、走行している路面と傾斜角に合わせてライダーのブレーキングと加速を継続的に調整し、その時点で最善のサポートを提供する画期的なシステムです。2014年10月7日にブリュッセルで開かれた授賞式において、ボッシュのシャシーシステム コントロール事業部長のゲルハルト・シュタイガー(Gerhard Steiger)はMSCの利点についてこう簡潔にまとめました。「このシステムにより、これまでにないレベルのダイナミックで安全な走行が可能になるでしょう」
著名な自動車専門家たちで構成された審査員団が特に高く評価したのは、ほぼあらゆる走行状況下でシステムが幅広いサポートを提供する点についてです。「MSCは自動車のESCのように、敏感に状況を察知し、早期にホイールの空転やスピンのリスクを抑えます」(シュタイガー)。MSCは、ブレーキ時や加速時はもちろん、ライダーがコーナーに向けて車体を大きく傾けていても、車輪間のブレーキ力を最適に配分し、安全性をさらに向上させます。また、このMSCに、トラクションコントロールやヒルホールドコントロールといった機能をオプションで組み込むこともできます。
MSCはABS(アンチロック ブレーキ システム)に加え、傾斜角センサーも備えています。量産車では、2013年末にKTMの1190 AdventureとAdventure Rの両モデルに初めて搭載され、今年9月末に発表されたばかりのニューモデル1290 Super Adventureでは標準装備となりました。また、GIDAS(ドイツの交通事故調査データベース)の分析によると、MSCはライダーのミスによりコーナーで発生する二輪車事故の3分の2で効果を発揮することができるとされています。
「Dinner for Winner」と呼ばれる毎年恒例のイベントでは、革新的な技術に与えられる3部門の賞が発表され、ドイツの自動車専門誌「Automobil Produktion」、ドイツ自動車工業会(VDA)、そして欧州自動車部品工業会(CLEPA)から賞が授与されました。