デザイナー不在でも企業が自社らしいデザインを制作・実装できる環境構築を支援
株式会社グッドパッチ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:土屋尚史、以下「グッドパッチ」)は、AIを活用して一貫性や品質を保ったUI・ランディングページ(LP)・バナー制作を可能にする「デザインハーネス構築支援ソリューション」の提供を開始しました。
本ソリューションは、属人化しやすいデザインの知見や企業独自の判断基準を「デザインハーネス(※1)」として整備し、AIの出力を自社の事業やブランドのトーン&マナーに沿って制御します。これにより、一部の職種に限らず、誰でも一貫性を保ちながら体験設計・UIデザインに取り組める環境を構築し、業務の効率化・品質向上とあわせて伴走支援します。
※1:AIの出力を意図した形につなげる環境設計(ハーネス)の考え方を、企業やブランドのトーン&マナー(トンマナ)やUI/UXデザインに応用した仕組み。

■要約
- グッドパッチは2026年8月4日、デザイナー不在でも自社らしいデザインを制作・実装できる仕組み「デザインハーネス構築支援ソリューション」の提供を開始
- 本ソリューションでは、AX(AI Transformation)デザイナーとエンジニアが、デザイン制作現場の暗黙知の言語化からデザインハーネスの構築、業務への実装・運用定着までを一貫して伴走支援する
- デザイナー以外の職種でも一定の品質でデザインを出力できるようになり、LP制作は3日から3時間、UI制作から実装引き渡しまでは2週間から1日に短縮可能(グッドパッチ社内での試算)
■ソリューション提供の背景
生成AIの普及により、デザイナー以外の職種でもグラフィックやUIが短時間で生成できるようになりました。総務省の情報通信白書によると、日本企業の86.4%が業務で生成AIを利用していると発表されています(※2)。
デザインの領域では、資料やLP、バナー、アプリのUIなどを自然言語の指示だけで形にできるため、事業部門やマーケティング部門でデザインを内製化する動きが広がっています。
一方で、AIが生成する成果物は、学習した一般的なパターンに沿って出力されるため、整っているように見えても「自社らしさ」が反映されにくいという性質があります。企業が生成AIを活用しながら、ユーザーの信頼や愛着、ブランドの一貫性を保つためには、AIの出力を制御する仕組みや環境の構築が欠かせません。
しかし、AIにルールを参照させる仕組みが用意できても、参照させる中身となる判断基準やブランドらしさが言語化されていなければ、出力を安定させることはできません。ブランドらしさや判断基準は本来、再現・言語化しづらい性質を持ち、これまでのデザイン業務においては特定の個人やチーム内にとどまってきた側面があります。
同白書によると、生成AIが参照できるデータベースの構築などに取り組んでいる日本企業は24.5%にとどまり、米国(57.2%)やドイツ(54.4%)と大きな差があります。形式知であるデータでさえ整備が進まない中、属人化しやすい暗黙知の整備はさらに難しいのが実情です。
グッドパッチは、創業以来15年にわたり、2,000件以上のプロジェクトでさまざまな企業のサービス・プロダクトのUI/UXデザインやブランド構築を支援してきました。その中で一貫して取り組んできたのは、企業の「らしさ」や独自価値を整理・言語化し、判断基準として残すことです。
こうした支援実績に、AIプロダクトを自社で開発し、デザインハーネスを構築・検証してきた実践を組み合わせ、AI活用を個人の業務効率化にとどめず企業やサービスの競争力に変えていくことを目指して、本ソリューションの提供を開始しました。
※2:総務省 情報通信白書(2026年7月)

デザインハーネスとは
「ハーネス」は、もともとソフトウェア開発の分野で、システムの挙動を安定させる仕組みを指して使われてきた言葉です。2025年後半から、AIエージェントの出力を安定させる環境設計の実践が主要なAI開発企業の技術文書などで公開され始め、2026年に入ると、確率的にふるまうAIの出力を「制約・情報・評価・修正」などの仕組みで意図した品質に安定させる環境設計を指す「ハーネスエンジニアリング」という考え方が、国内外で急速に広まりました。
AIが参照できるルールを整えて用意する動きは、デザインの領域にも及んでいます。2026年3月には、カラーやフォントなどのデザインルールをAIに参照させる形式「DESIGN.md」が登場し、特定のツールに依存しないオープンな仕様として公開されました(※3)。現在ではAIへのアプローチが「一回限りの指示を出す」から「守るべきルールを参照させる」へと移行していることがうかがえます。
デザインハーネスは、国内外で広まったハーネスエンジニアリングの考え方を応用し、企業独自のデザインルールや判断基準をAIが参照可能な状態に整え、自社らしいデザインを安定して生み出せるようにする仕組みのことです。これにより、AIに毎回指示を出さずに、自社のルールやデザインシステムを反映した出力を一定に保つことができます。
※3:Google Labsが2026年3月に発表。仕様は同年4月にApache 2.0ライセンスのオープンソースとして公開されている

■デザインハーネス構築支援ソリューションの特長
1.さまざまな企業を支援し、AIプロダクトを自社開発してきた知見を生かしたデザインハーネス設計
グッドパッチのデザイナーが、事業やブランドの評価軸・パターン・制約などの現状をヒアリングし、業務分析を行うことで、デザインハーネス構築に必要な判断ロジックや暗黙知を可視化します。
AIデザインツール「Layermate」や採用AIエージェント「HRmony AI」をはじめとするAIプロダクトを自社開発してきた実践知や、さまざまな企業のデザインパートナーとして培った知見を生かし、各企業の状況に合わせた最適なデザインハーネス設計を行うことが可能です。
2.デザイナー不在でもAIで自社らしいデザインを作成・実装できる環境を構築
AX(AI Experience)デザイナーとエンジニアがチームとなって企業に参画し、デザインハーネス構築と実業務への実装までを一貫して支援します。ツールの導入や提言のみにとどまらず、デザインハーネスによって自走できる段階まで伴走することで、マーケターをはじめとした非デザイナーや、デザイナー不在のプロダクトチームであっても、LPやバナーなどに必要なグラフィック、UIを一定の品質で出力できる仕組みを作ります。それにより、属人化のリスクを低減することもできます。
3.品質向上と業務効率化を同時に実現
デザインハーネスを構築することで、一貫性を保った制作物が出力できるだけではなく、制作にかかる時間を圧縮することが可能です。制作工程を一定AIに任せることで、課題設定や新規のパターン設計、意思決定などに集中することができ、人がより創造的な業務に集中できる環境づくりにつながります。
■プラン概要
本ソリューションは、企業のデザイン環境に応じて構築内容をグッドパッチのAXデザイナーがプランニングします。導入にあたっては、まず現状のAIデザイン基盤の整備状況を診断した上で、デザインハーネス構築の対象範囲や期間を提案します。
デザインハーネス構築が完了した後も、実業務で新たに生まれたルールや情報をデザインハーネスに反映し、組織に定着するまで継続的に支援します。

■関連情報
本ソリューションの詳細は こちら をご覧ください。
お問い合わせやご相談は、コーポレートサイトのお問い合わせフォームより受け付けています。

また、AI活用を組織レベルで活用する実践事例を紹介するオフラインイベントも開催予定です。ご興味がある方はぜひお申し込みください。
■株式会社グッドパッチについて
グッドパッチは、「デザインの力を証明する」をミッションに、「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」をビジョンに掲げるデザインカンパニーです。
2011年9月に設立し、2020年6月には日本のデザイン会社として初の東証マザーズ(現グロース)上場。
さまざまな企業に伴走し、企業変革支援、UI/UXデザイン、ビジネスモデルデザイン、ブランド体験デザイン、組織デザインなどを行う「デザインパートナー事業」と、デザイン人材特化型キャリア支援サービスやオンラインホワイトボード、SaaS型AIデザインツールなどを提供する「デザインプラットフォーム事業」を展開。顧客体験を起点にした課題解決と「デザイン×AI」による価値創造に取り組んでいます。
・株式会社グッドパッチ
・デザインパートナー事業
・フルリモートデザイン組織「Goodpatch Anywhere」
・デザイナー特化型キャリア支援サービス「ReDesigner」
・デザイナーを目指す学生向け就活プラットフォーム「ReDesigner for Student」
・オンラインホワイトボード「Strap」
・AIデザインツール「Layermate」
・採用AIエージェント「HRmony AI」
<グループ会社>
・株式会社スタジオディテイルズ
・株式会社Muture
・株式会社ピープルアンドデザイン
・株式会社Layermate