高い表面平滑性と生分解性を両立
株式会社ダイセル(本社:大阪市北区、代表取締役社長 小河義美)は、環境にやさしく、化粧品として配合した際に柔らかな感触を与える酢酸セルロース真球粒子「BELLOCEA(R)」の新たな品番「BS7」の販売を開始しました。
「BELLOCEA(R) BS7」は化粧品に使用されるマイクロプラスチックビーズ(以下、マイクロビーズ)に代替可能な天然由来の真球粒子です。当社従来品より生分解性を高めることに成功しました。

■酢酸セルロース真球粒子BELLOCEA(R)とは
BELLOCEA(R)は、当社の長年の主力製品である酢酸セルロースを独自技術で加工して開発した、真球状の化粧品用マイクロビーズ代替粒子です。
酢酸セルロースは「酢酸」と植物由来の「セルロース」を原料とした環境にやさしい素材で、土壌やコンポスト(廃棄物中)だけでなく、海洋でも生分解されることが確認されています。
化粧品に使用されるマイクロビーズが海に排出されることによる環境問題が懸念される中、天然由来で生分解性を持つ代替可能な原料への期待が高まっています。欧州では、マイクロビーズを使用した化粧品販売を2035年には完全に禁止する措置を発表しており、特にグローバルな化粧品メーカーにおいては、マイクロビーズの代替原料への置き換えが進んでいます。
当社では、こうした市場ニーズに応えてBELLOCEA(R)を開発しました。
■BELLOCEA(R) BS7の特長
ファンデーションなどに用いられる感触改良剤は、柔らかな感触を付与する目的で使用されていますが、従来のマイクロビーズのような柔らかな感触と生分解性の両方を兼ね備えた粒子の開発は難しいとされています。しかし、BELLOCEA(R) BS7は、表面が平滑で真球という形状特性から、マイクロビーズと同等の繊細で柔らかな感触を実現し、欧州での生分解試験基準にも適合する高い生分解性を持っています。

■今後の展望
BELLOCEA(R) BS7は、欧州を皮切りに広がりをみせる年平均成長率10%以上が見込まれる※化粧品用マイクロビーズ代替粒子市場において拡販を目指します。
今後も当社の技術を活かしたサステナブルなモノづくりを推進し、世界中の皆様と地球にとっての「美と健康」に貢献していきます。
※株式会社富士キメラ総研「2023年微粉体市場の現状と将来展望」
■「BELLOCEA(R) BS7」の製品概要
[表: https://prtimes.jp/data/corp/35577/table/187_1_e7f4a95befb572293fb85093cfb6f6a9.jpg ]

SEM(走査電子顕微鏡)