「イータクプラス」11月29日まで社会実証中

福井県坂井市で10月末から11月29 日まで自動運転「イータクプラス」の社会実証事業が展開されている。坂井市市街地の市役所春江支所―春江病院間の2.5キロ(停留所7箇所)をバンタイプの車両(5人乗り)が走行、市民向け体験試乗会が土日曜と雨天の日を除いて毎日行われており、坂井市は市民の試乗を呼びかけている。取材者はこの日、市職員の小林一裕さんの試乗に同席させてもらい、その流れを確認してみた。(1.~㉔の番号順でご覧ください)

1.スタートは坂井市役所「春江支所」の停留所で、待ちます。
2.停留所マークを確認!
3.停留所マークは青です。
4.時間通り、イータクプラスの車両が来ましたよ。

5.「ようこそ」と運転手さん。
6.しっかりシートベルトは締めてください。
7.運転手さんのすぐ後ろにモニター画面があります。
8.車両がどのように走るのかモニター画面で確認できます。

9.さあスタート!最初は手動運転です。
10.自動運転に切り替わるとモニターに表示が出ます。
11.歩行者や自転車は赤い印で表示されます。
12.運転手さんはハンドルに手を添えるだけ、握っていません。

13.途中の停留所は6箇所!
14.あらかじめ予約で降りることも乗ることもできます。
15.カーブでは運転手さんが交通状況によって、手動に切り替えることも。
16.モニター画面には、行き来するクルマがボックス型で表示されます。

17.折り返しの「春江病院」に、もうすぐ到着です。
18.モニター画面にも案内が出ます
19.春江病院の停留所マーク。
20.春江病院へ行くなら、このイータクプラスもとても便利です。

㉑復路も結構な繁華街の目抜き通りをスイスイと。
㉒モニターには時速49キロの表示、速いです。
㉓無事に春江支所で下車。おかえりなさい!
㉔運転手さんがいるから「より安心感がありました」と小林さん。
イータクのアプリで予約、市外の方も登録すれば体験可能

自動運転「イータクプラス」はこの車体が目印。上部や後方、横などに装備されたカメラで安全運転を維持している
全国的にも珍しいバン型乗用車による福井県坂井市での自動運転。公共交通対策課によると、実証走行の目的は、市内で利用者が増えている「イータク」の増車対応や公共交通の運転者不足解消、将来的な持続可能な交通手段の確保などがあり、今回の走行を通じて自動走行中に手動対応があったかや、運行にかかるコスト、利用者の声から自動運転が受け入れられる社会受容性などを検証していく。イータクプラスの走行運営は、ソフトバンクとトヨタ自動車の合弁会社「MONET Technologies(モネ テクノロジー」(東京)が担い、トヨタの車両を使用。今回は「レベル2」(部分運転自動化)のため、地元のケイカン交通の運転手が同乗している。車体には上部、前後など計18個の多種多様な専用カメラが装備され、360度で見渡している。
イータクと同じ事前予約(オンデマンド)制で、携帯アプリを使って簡単に予約できる。運行は日曜祝日を除く月~土曜日の午前8時~午後4時。坂井市以外の在住の人もアプリ登録すれば、試乗できる。春江支所―春江病院のルートは嶺北縦貫道など結構な交通量のある繁華街を走る。
目抜き通りもスイスイと、車体のあちこちにカメラ
自動運転の運転手さんによると、「皆さん、乗る前は怖い怖いと思っていたが、実際に乗ってみると、ちゃんと人が運転しているみたいでよかった。機械が運転しているとは思えないほどスムーズでした。やっぱり乗ってみないと分からないわね」という感想が多いという。「本当に、機械で運転しているの?」とハンドルを握っていないのか、後ろから確認することも、しばしばあるという。中には60代の男性は「本当にスーと走る感じ。この先の進化(レベル4での完全無人運転)が体験してみたくなった」などの好意的な感想も出ています。
坂井市では多くの市民の試乗を呼び掛けており、問い合わせは、坂井市公共交通対策課 ☎0776-50-3077まで。