
一般社団法人 新経済連盟(所在地:東京都港区、代表理事:三木谷浩史、以下「新経連」)は、衆議院議員選挙の公示にあたって、下記の通り代表理事コメントを発表します。
2026年1月27日
一般社団法人新経済連盟 代表理事
三木谷浩史
記
本日、1月27日に衆議院議員選挙が公示されました。
現在、日本はこの20年間で国際的にも極めて異例なマイナス成長(注)を記録するほどの経済停滞や、少子高齢化に伴って深刻化している人材不足といった、将来の根幹を揺るがす根深い課題を抱えています。これらの難局を打破し、日本を根本的に変える「JX(Japan Transformation)」を実現するためには、税制・規制の抜本的な見直しや、AI・デジタル技術を前提とした産業構造への転換といった政策を、これまでにないスピード感を持って進めていく必要があります。選挙というプロセスは、こうした喫緊の政策課題の推進を一時的に止めることにもなるため、その停滞を補って余りある成果が国民にもたらされる必要があります。
今回の選挙において、税制面で極めて懸念すべき点は、インフレが定着する中、ほぼすべての政党が消費税減税を公約に掲げていることです。こうした戦略性のない「バラマキ」の方向性に対し、市場は既に厳しい警告を発しています。世界最大規模の資産運用会社が日本の超長期国債の買入れを停止したことが報じられており、実際に日本の40年物国債利回りは過去最高水準を記録しました。現在の経済状況の下で無原則に歳出拡大をすることは、結果として急激な円安と金利の急上昇、悪性インフレの加速につながりかねず、マクロ経済的に極めて危険な道であると言わざるを得ません。
本来、国家経営の観点から優先されるべきは、AI活用や地方制度改革等による国家運営の効率化・小さな政府化と同時に、日本に世界から「人・知・財」を呼び込み経済を活性化させるための各種改革を実施することです。税制の観点からは、「人・知・財」を呼び込む上での阻害要因となっている、国際的にも高税率の所得税や法人税の減税こそが重要であり、消費税の減税という「バラマキ」が所得税や法人税などのさらなる増税につながるのであれば、本末転倒です。
また、世界から「人・知・財」を集めるという観点では、新経連の提唱する「働きがい改革」、戦略的な国際人材の活用、規制改革等も同時に重要であり、これらの政策の実現に向けてリソースを集中投下すべきです。 今回の衆議院議員選挙において、各政党が目先の分配論に終始するのではなく、日本の未来を切り拓くための前向きで建設的な政策論争を深められることを、心より切望いたします。
以上
(注)2003年~2023年の、アメリカドルベースでの名目GDP成長率