住野よるが「もう一度小説を好きになるため」に書くと心に決めた本作。「物語」と「現実の私たち」の信頼関係を丁寧に繋ぎとめてくれる、著者の新たな一歩ともいえる作品『腹を割ったら血が出るだけさ』が7月27日に刊行となります。
みんなの愛する私は作りものでした

『君の膵臓をたべたい』『青くて痛くて脆い』の住野よるが拓いた新境地『腹を割ったら血が出るだけさ』。
‣「愛されたい」に囚われた女子高生
‣ありのままを誇る美しい青年
‣自らのストーリーを作り続けるアイドル
‣他者の失敗を探し求める少年
それぞれの踏み出す一歩が響き合う、極上の青春群像劇
あらすじ
本心を閉じ込めながら生きる女子高生の茜寧は、自分にそっくりな主人公が描かれる小説を、自らの心のお守りにしている。ある日、作中に登場する〈あい〉にそっくりな人物を街で見かけて――。「愛されたい」に囚われた女子高生、ありのままを誇る美しい青年、自らのストーリーを作り続けるアイドル、他者の失敗を探し求める少年……。それぞれの踏み出す一歩が交差して響き合う青春群像劇!
著者メッセージ
はじめましての方も、お久しぶりの方も、こんなところまで読んでくださりありがとうございます。住野よるです。今作「腹を割ったら血が出るだけさ」では、たくさんの人物が登場します。名前が出てくるだけで20人以上、その中の誰かは、今ここを読んでくださっているあなたに似た人かもしれません。ひょっとしたら周りの誰かに心当たりがあるかもしれません。
あなたがどんな人生を歩んでいるのかは分かりませんので、悩みを解決することや倒れそうなのを助けることが僕にはできません。でも、登場人物の誰かが、あなたがあなたを支える小さなきっかけになってくれればと、願っています。
よかったら本を通して、遊びましょう。
書誌情報
【発売日】2022年7月27日
【定価】1650円(税込)
【判型】四六判
【ISBN】978-4-575-24543-1
著者プロフィール
住野よる(すみの・よる)
高校時代より執筆活動を開始。2015年『君の膵臓をたべたい』でデビュー。同作で2016年「本屋大賞」第2位、Yahoo!検索大賞“小説部門賞”など、数多くの賞を受賞した。著書に『また、同じ夢を見ていた』『青くて痛くて脆い』『この気持ちもいつか忘れる』「麦本三歩の好きなもの」シリーズなど。