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公益財団法人日本ユニセフ協会

【プレスリリース】バヌアツ サイクロン はしかの拡大を防ぐ、緊急予防接種開始

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ユニセフの予防接種チームが稼働

※本信は、ユニセフ本部の発信情報を元に、日本ユニセフ協会が作成・配信しています。
※原文は http://www.unicef.org/media/media_81303.html でご覧いただけます。
※画像・映像は、http://uni.cf/1Eh6Z8J よりダウンロードいただけます。

【2015年3月17日 スヴァ(フィジー)発】

サイクロン「パム」の被害を受けたバヌアツでは、はしかの流行が懸念されていることを
受け、被災した子どもたちへの緊急予防接種活動が始まっています。

ユニセフとWHO(世界保健機関)は、太平洋諸島を襲った巨大サイクロン後、特に病気に
かかりやすい状況の子どもたちに支援を届けるため、バヌアツ保健省への支援を実施して
います。

バヌアツは、被災以前から定期予防接種率が低く、今月初めには、子どもたちの命を脅かす
はしかの流行の兆しが見られていました。

「6つの予防接種チームを結成し、今日から緊急予防接種を実施しています。まずは、
首都ポートビラのアクセス可能なエリアからです。これまで確認されている、もしくは
疑わしいとされる症例数から考えて、サントとポートビラが最も優先度が高い地域です」
とユニセフ太平洋事務所代表 カレン・アーレンは報告しています。

さらに6チームが現在研修を受けており、今週末には活動を開始します。予防接種チームは
予防接種の実施に伴い、ビタミンAやマラリア感染を防ぐ蚊帳なども配布していきます。

ワクチンを適切な温度に保つための冷蔵倉庫もサイクロンによって被害を受けましたが、
ユニセフは直ちに復旧させることができました。

「避難所にいる子どもたちに、最優先で予防接種をします。多くの人が避難所内で
過ごしている早朝に実施を予定しています。このキャンペーンのために、引退した看護師
や医療スタッフを雇用しました」(アーレン代表)

ユニセフはまた、バヌアツで被災した子どもたちとその家族のために、基礎保健キット、
経口補水塩、亜鉛の錠剤、ビタミンA、寄生虫駆除薬などの保健支援物資も配布しています。

その他、テント、学用品入りの通学バッグ、レクレーションキット、貯水タンク、
衛生キット、手洗い用石けん、水容器や浄水剤などの物資も提供しています。

バヌアツの災害は、世界のリーダーたちが日本の仙台で開催されている国連防災世界会議
に集っているときに起こりました。同会議に出席していたユニセフ事務局長のアンソニー・
レークは、子どもと若者との会合において、防災の重要性について話しました。

「1990年代の終わりまでは、気候変動に関連する災害で被災する子どもは、年間6,600万人
ほどでした。しかし、今後10年で、その数は3倍の年間2億人に達すると推定されています。
より多くの子どもが命を落とし、学ぶ機会を失い、また人身売買や虐待、搾取、児童労働
などの危険にさらされるのです」とレーク事務局長は語りました。

「通信網が途絶し、我々はまだ被害の全容を把握できていませんが、バヌアツとソロモン
諸島ではおよそ6万人の子どもたちが被災したとみられています」

「世界中でこうした災害に対応する中で、最も貧しく弱い立場の国々の、最も貧しく弱い
立場の人々が、最も大きな被害を受けるということを、我々は忘れてはならないのです」

* * *

■被災地状況速報(3/16-17時点)

・子どもおよそ6万人を含む、人口の約半数(13万2,000人)が被災
・避難所の数、48カ所
・避難者数:
エファテ・・・2,865人
ぺナマ・・・216人
トーバ・・・215人
・家が破壊された数千人が、親類や友人宅に身を寄せている
・避難所として使用されている学校、34校

ユニセフは当面の緊急支援に必要な300万米ドル*の支援を国際社会に要請
*被害状況に応じて更新されます

* * *

■ ユニセフの活動ハイライト ■

【教育】
教育分野は、幼稚園児~中学生まで、5万7,000人を対象に支援を開始。学校の被災状況
調査と並行して、学校再開のためのテント、学用品キット、レクレーションキット、
幼稚園キットなどの追加物資の輸送準備を進めています。

【保健・栄養】
経口補水塩、ビタミンAなどの保健・医療物資がポートビラに到着。予防接種事業への支援
に加え、患者であふれる病院にテントを提供したり、栄養不良の子どもたちのための診療
センター設置に向け、調整を行っています。

【水と衛生】
首都の給水システムが一部復旧し始めている中、ユニセフはまだ安全な水が手に入らない
地域への水の提供を行います。ポートビラの倉庫から6万人分の衛生資材(石けん、浄水剤、
水運搬用の容器など)が配付されると同時に、追加の物資がフィジーから運ばれる予定です。
また汚泥の排出や汚染された地下水の浄化のための支援を実施中です。さらに、今日にも
タンナ島に向けて、10リットル用の水容器(2,788個)、浄水剤(1,500錠)、石けん
(3,784本)を空輸する予定です。

【子どもの保護】
避難所の状況調査と並行して、親と離れ離れになった子どもや特別な保護を必要として
いる子どもがいないかなどの確認を進めています。また子どもたちの心のケアのニーズに
対応するための人材育成や、トラウマを抱える若者や保護者たちのための資材の開発を
計画しています。

* * *

現在、東アジア・太平洋諸国地域事務所(バンコク)の緊急支援専門官である日本人職員
が1人、フィジー事務所を拠点に緊急支援のオペレーションにあたっており、近日中に
バヌアツに入る予定です。

同職員への取材のご希望は、日本ユニセフ協会広報室までお問い合わせください。
・ご参考:ユニセフ東アジア・太平洋地域事務所ブログ
http://unicefeapro.blogspot.jp/2015/03/super-cyclone-pam-rebuilding-process.html

「被災地域が広範囲に点在し、通信も絶たれているため、非常に困難な中で支援活動を
進めています」(ユニセフ日本人職員)

* * *

ユニセフは、バヌアツの被災地への支援のため緊急に必要な資金として、300万米ドルの
支援を国際社会に訴えています。

日本ユニセフ協会は、バヌアツのサイクロン被害に対応するユニセフの活動を支える
緊急募金を受け付けています。報道関係の皆様におかれましては、ユニセフ『自然災害
緊急募金』の告知にご協力いただけますよう、お願いいたします。

■□ 自然災害緊急募金 □■

郵便局(ゆうちょ銀行) 振替口座:00190-5-31000
口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会

*通信欄に「自然災害緊急募金」と明記願います。
*窓口での振り込みの場合は、送金手数料が免除されます。
*公益財団法人 日本ユニセフ協会への寄付金には、特定公益増進法人への寄付として、
所得税、相続税、法人税の税制上の優遇措置があります。また一部の自治体では、
個人住民税の寄付金控除の対象となります。

* * *

■お問い合わせ
(公財)日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016  FAX : 03-5789-2036 jcuinfo@unicef.or.jp
または
Rose Foley, ユニセフ・ニューヨーク tel: +1 212 303 7987, rfoley@unicef.org
Andrew Brown, ユニセフ・バンコク tel: +66 2 356 9407, abrown@unicef.org
Alice Clements, ユニセフ・バヌアツ  tel: +678 546 7132, aclements@unicef.org
Donna Hoerder,  ユニセフ・スヴァ(フィジー)tel: +679 3236 100,
dhoerder@unicef.org

■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
たちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのため
に活動しています。(www.unicef.org)

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会の
ひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動
の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

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