1000万部を超える大ヒット作「チーム・バチスタ」シリーズの著者として知られる海堂尊(かいどう・たける)氏の最新長編小説『アクアマリンの神殿』(角川書店)の7月2日(水)全国発売に先駆け、本作のダイジェスト版を6月20日(金)よりニュースサイト「まんたんウェブ」(毎日新聞デジタル)にて24回にわたり連載します(毎日正午更新予定)。
これは、若い世代の読者や、映画・ドラマの海堂作品ファンの方々に、海堂氏の最新作への関心を高めてもらいたいという願いから生まれた企画で、趣旨に賛同してくださったまんたんウェブの協力により実現したものです。
『アクアマリンの神殿』は、「バチスタ」シリーズの未来を描く先端医療エンタテインメント小説。海堂氏のデビュー2作目『ナイチンゲールの沈黙』や、『モルフェウスの領域』、『医学のたまご』に登場する少年・佐々木アツシの成長と青春時代のきらめきを描きつつ、先端医療技術の歪みを鋭く照射する、海堂氏にとって新境地となる作品です。
本作は2011年5月から2012年6月まで北海道新聞、中日新聞、東京新聞、西日本新聞に連載された作品を大幅改稿の上、単行本化します。その単行本版の原稿のなかから選んだハイライトシーンを全24回のダイジェストにして、更に単行本には収録しない新聞連載時のカラー挿画(画:深海魚)を1回につき1点添え、毎日1回ずつ掲載します。
人気作家・海堂尊氏の小説(ダイジェスト版)を発売前にニュースサイトに公開し無料で読めるサービスは、初めての試みです。
●まんたんウェブ http://mantan-web.jp/
毎日新聞グループの毎日新聞デジタル(2007年設立)が、日本が世界に誇るポップカルチャーを、ジャーナリスティックな視点で日々報道しているポップカルチャーの総合情報サイト。アニメやマンガ、ゲーム、小説、音楽、テレビや映画などエンターテインメントの話題を横断的に取り上げている。
●『アクアマリンの神殿』概要
発売日:2014年7月2日 定価:1600円(税別) 体裁: 四六判上製 予定頁数:376頁
特設サイトURL http://www.kadokawa.co.jp/sp/2014/aquamarine/
●内容紹介
桜宮湾の岬に立つ未来医学探究センター。そこでたったひとりで暮らす少年・佐々木アツシ。彼はここのたったひとりの専属職員なのだ。ある深刻な理由のために、彼はここでかつて世界初の「コールドスリープ〈凍眠〉」技術により人工的な眠りにつき、5年の時を越えて目覚めたのだった。
〈凍眠〉中の睡眠学習システムにより、アツシは桜宮学園中等部二年生でありながら、大学生以上の学力を持っていた。にもかかわらず、彼は平凡な少年に見えるよう擬態し、居眠りばかりの毎日を過ごしているのだった。ボクシング部、美少女のクラス委員長との三角関係、「ドロン同盟」という名のサークル活動――。一見充実したアツシの学園生活。
しかし同時に少年には、深夜に行う大切な業務があった。未来医学探究センターで、ある美しい女性を見守ること。彼女もまた、アツシと入れ替わりに深い〈凍眠〉についたのだった。
やがて彼女の目覚めが近づくにつれ、少年は重大な決断を迫られ、苦悩することとなる。
アツシが彼女のためにした選択とは!?
●著者紹介 海堂 尊(かいどう・たける)
1961年千葉県生まれ。第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作『チーム・バチスタの栄光』で2006年デビュー。他著に『螺鈿迷宮』『輝天炎上』『ジェネラル・ルージュの凱旋』『ジーン・ワルツ』『ケルベロスの肖像』『モルフェウスの領域』など多数。現在、独立行政法人放射線医学総合研究所・重粒子医科学センター・Ai情報研究推進室室長。
●イラストレーター紹介 深海魚(ふかみ・さかな)
漫画家。山口県出身。11月5日生まれ。1997年「め・が・ね」(少女コミック増刊1997年9月15日号)で漫画家デビュー。「恋愛法度」「惚れない花嫁」「おねだりガール」など著作多数。
海堂尊「アクアマリンの神殿」で初めて新聞連載の挿画に挑んだ。
イラスト (c)海堂尊・深海魚/角川書店