京都府亀岡市の保津川遊船企業組合は、亀岡から嵯峨までの16kmにおよぶ「保津川下り」にて、2つの特別コースを10月から運行開始する。
世界的にも有名な川下りを特別コースで
「保津川下り」は、保津川の水流を利用して、保津川の水流を利用して下流にある京都・大阪に物資を輸送したことが始まり。
その後、輸送手段の発達により姿を消していったが、渓谷の自然美などを楽しむ造船としての川下りがスタートした。現在は世界的にも有名な、四季の自然美とスリルを満喫しながら約2時間の舟旅を楽しめる川下りとして人気を誇っている。
今回、観光活性化プロジェクト「KITTO MOTTO亀岡」の一環として、日頃体験できない特別な2コースを運航する。
朝霧や夕暮れの中で自然美を満喫
『保津川下り特別便「朝霧」/「夕暮」』は亀岡の乗船場から嵐山までのコースを運航。通常定期船は朝9時から15時までだが、特別企画として「朝霧」は朝8時出航、「夕暮」は15時過ぎに出航する。定員は各便24名で、運航期間は10月1日(金)〜12月15日(水)。
亀岡市は、秋から春にかけて、保津川の水と亀岡盆地の地形により「丹波霧」が発生、亀岡を象徴する風景として知られている。特別便「朝霧」は、その霧が発生しやすい朝の時間に出航、幻想的な空間を味わえる。また「夕暮」では、日没間際の時間とともに表情を変えて暮れてゆく景色を楽しむことができる。
講談師の噺を聞きながら川下り
もうひとつの特別コース『保津川下り 明智水軍、京へ!』は、運航日は10月は毎週土曜日、11月は3日(水)、11日(木)、29日(月)、12月は4日(土)、11日(土)。1日2便の計20便のみの運航となる。定員は22名。
同便は14時出航。出航から着船までの間、講談師が「丹波所縁の武将・明智光秀」を語るプランだ。
明智光秀が丹波国を拝領したのが1580年と、保津川川下りが拓かれたのが1606年と考えると、光秀が保津川を使ったとは考えにくい。それを、“見てきたような嘘を言う”講談に。史実を元に新たな噺を創作し、川下り要所の案内も織り交ぜながら、約2時間の飽きさせない舟旅を創出する。
講談師は旭堂南歩(きょくどうなんぽ)さんを予定しているが、変更になる可能性もある。
参加するには「亀岡周遊パス」の購入が必要で、事前申込制となる。詳細は「KITTO MOTTO亀岡」公式サイト・トップページの下にある各特別便の詳細から確認を。
情緒あふれる「保津川下り」で亀岡の歴史と自然にふれてみては。