GINZA SIX6階の銀座 蔦屋書店は、気鋭アーティストを特集する展覧会シリーズ「銀座 蔦屋書店ART PARTY」の第11回⽬として、上野裕二郎による個展「Surge/渦動」をアートウォール・ギャラリーにて開催する。期間は10⽉16⽇(⼟)〜11⽉5⽇(⾦)。
東洋思想の“気”に着目
上野裕二郎は、「万物は流動的存在として常に相互に影響を及ぼし合っている」という観念に基づく東洋思想の“気”に着目しながら、鳥獣などの生物をモチーフに絵画制作をおこなってきた作家。これまでにもTURNER AWARDを始め、数々の注目の展覧会に参加し賞を受賞してきた。2021年に東京藝術大学大学院美術研究科修士課程を修了したばかりの、今後が注目される若手作家の一人だ。
新作のモチーフは龍や鳳凰
今回の個展「Surge/渦動」では、作品のモチーフに龍や鳳凰を選び取り、技法面では筆のストロークだけでなく、色面をレイヤーとして見せたり、新しくたらし込みの技法を取り入れている。また、同じく今回展示される小作品では、筆のストロークのみを見せる新たな試みも行うなど、新境地が伺える内容となっている。
「Surge」は、「うねり、渦、大波、沸き立つ」といった意味を持ち、ラテン語では「上方に向かって立ち昇る」の語源を持つ。循環する“渦”は、氏の制作のテーマである、生物や外界の揺らぎ、また、より大きな物質や時間の流れを表現する上で、重要なイメージのひとつ。自然界の混沌や渦巻くような力の象徴として龍を描くことで、現代の時代性を反映した新しさと、時代や場所を超えた普遍性の両方を併せ持つイメージに到達することを意図している。
同展の入場は無料。作品は銀座 蔦屋書店店頭、オンラインストア「OIL by 美術⼿帖」で10月16日(土)13:00より販売される。
[渦動 2021 1670×3333mm キャンバス、パネルに油彩、アクリル]