ふじのくに茶の都ミュージアムは、全国でも珍しいお茶専門の博物館だ。
同館では、11月6日(土)~2022年2月14日(月)の期間、番茶をテーマにした企画展「日常茶の魅力―日本各地に伝わる番茶の世界―」を開催する。
現代の番茶にもさまざまな意味がある
「日常茶の魅力―日本各地に伝わる番茶の世界―」では、あまり知られていない「各地各様の製造方法で作る生活に根ざした日常の番茶」に注目し、庶民の日常茶の歴史をはじめ、番茶等の製造方法や喫茶方法、お茶の儀礼、現代の番茶商品等を紹介する。
中国から日本へ伝来したお茶は、初め上流階級の人々の間で飲まれていた。次第に庶民の間でも日常的にお茶が飲まれるようになったが、そのお茶は「番茶」で上流階級の人々のお茶とは異なるものだった。
庶民の間に喫茶の習慣が広まると、自家用を目的とした気候風土や生活に根ざした特徴ある多様な番茶が作られるようになった。
現代の番茶にもさまざまな意味があり、①「硬くなった新芽や茎などを原料とした下級煎茶」、②「家庭で日常的に消費されるお茶」、③「各地各様の製法で自家用に作られる(作られた)お茶」などのことを表す。そのため、番茶といっても地域によってその製造方法はさまざまで、下級の煎茶や日干茶、桶に漬けて発酵するお茶、炒ったり、焙じたりするお茶がある。
同企画展の開館時間は、9時~17時(入場は16時30分まで)。休館日は毎週火曜日(祝日の場合は翌平日、1月4日は開館)、年末年始(12月27日~1月2日)。
観覧料は大人(15歳以上)300円。学生、70歳以上、障害者手帳を持っている人は身分証明書の提示で無料だ。
ギャラリートーク
また同館学芸員による企画展展示解説も開催。日時は11月21日(日)、2022年1月16日(日) 各日10:30~11:00、13:30~14:00で場所は同館2階企画展示室。
定員は10人程度で当日先着順(総合案内で整理券を配布)。参加料は無料だが、当日の観覧券が必要となる。
同企画展、同ギャラリートークの詳細に関しては「ふじのくに茶の都ミュージアム」ホームページで確認を。
興味のある人は「日常茶の魅力―日本各地に伝わる番茶の世界―」へ訪れてみて。
■「日常茶の魅力―日本各地に伝わる番茶の世界―」
会場:ふじのくに茶の都ミュージアム
URL:https://tea-museum.jp