国立環境研究所が、新たに2つのプロジェクトに関する寄附金募集を開始した。
募集特定寄附金についての寄附金を募集
今年8月に寄附金制度を改正し、一般寄附金、募集特定寄附金、使途特定寄附金の3種類を設定した国立環境研究所。今回、このなかの募集特定寄附金について、新たに「絶滅の危機に瀕する野生生物の遺伝子資源保存」、「全国の調査員を募集して行う生物季節モニタリング」の2プロジェクトを設定し、募集を開始した。
より多くの生物種の保存を目指すプロジェクト
「絶滅の危機に瀕する野生生物の遺伝子資源保存」プロジェクトは、国内の絶滅危惧野生生物の皮膚などから培養した体細胞、生殖細胞(精子、卵子、受精卵など)および組織を長期保存用タンクの中で凍結(冷凍)保存することで、絶滅危惧種の遺伝的多様性を将来に残し、絶滅の危機に備えるもの。今回の寄附金募集によって、より多くの生物種の保存を目指している。
生物季節モニタリングの体制構築を目指す
もう一つの「全国の調査員を募集して行う生物季節モニタリング」プロジェクトは、2020年をもって気象庁による生物の季節現象の観測が大幅縮小されたことに伴い、2021年、新たに、国立環境研究所、気象庁、環境省が協力して始めたもの。
全国各地で長期的に観測することができる市民と協力することで、長期観測モニタリングネットワークを構築し、長く広く市民に根差した生物季節モニタリングの体制構築を目指している。今回の寄附金は、多くの調査員が参加できるような体制づくり(調査道具や旅費など)や自動観測技術の開発に役立てられる予定だ。
クレジットカード決済代行サービスも導入済
今回の募集開始に伴って寄附金サイトのリニューアルと、クレジットカード決済代行サービス「F-REGI寄付支払い」の導入も行われている。
地球の未来を守るためには、さまざまな視点からの地道で継続的なアプローチが不可欠。興味がある人は、国立環境研究所寄附金サイトをチェックしてみては。
国立環境研究所寄附金サイト:https://www.nies.go.jp/kenkyu/kifu.html