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銀座で企画展「ソール・スタインバーグ シニカルな現実世界の変換の試み」が開催中

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「ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)」1F/B1にて、第386回企画展「ソール・スタインバーグ シニカルな現実世界の変換の試み」が、2021年12月10日(金)~2022年3月12日(土)の期間開催中だ。

アメリカでもっとも愛された芸術家の一人

アメリカでもっとも愛された芸術家の一人、ソール・スタインバーグの逝去から22年。スタインバーグの名前は日本でもおなじみだが、今もっとも再発見、再評価を必要としている芸術家だ。

スタインバーグは、ドローイングを「紙上で推論する方法」と捉え、神話化されたアメリカの理想像と現実とのギャップや、不気味で滑稽な不条理などを、ユーモアと風刺を備えた、軽妙でしかも鋭利な線で描写。「見えない線」「見えないもの」「見えない言葉」「見えない構造」を視覚化し、意味の変換、概念の変換に生涯挑戦し続けた。

また、世間からも「描く文筆家」「言葉と音の建築家」など様々に評され、常に未知の視覚的領域を超えて、あらゆるスタイル、あらゆる表現方法を試みたという。

新聞や雑誌の紙面を芸術の場に変えた

「私は読者に共犯を呼びかけている」と、スタインバーグは見る側を、現実の理不尽さに目を向けるために当事者になることを煽る。

彼が生み出した造形は、このような思索と思想を武器に、イタリアの風刺新聞『ベルトルド』やアメリカを代表する雑誌『The New Yorker』をはじめ、数々の新聞や雑誌の紙面を、美術館の壁にあるピカソの絵と同じくらい明確に、芸術の場に変えた。

合計約280点の作品を展示


今回、日本初の大々的な個展となる同展では、ニューヨークのソール・スタインバーグ財団より寄贈されたポスター、リトグラフ、エッチング、木版画など62点、和田誠事務所より寄贈と貸出しされた7点のポスター、フランスのマーグ画廊の作品集5冊、さらに、ドローイングを中心とした代表作の複製作品などを含む、合計約280点の作品を展示。


同展の監修をした矢萩喜從郎氏によると、“スタインバーグのドローイングを見せられたほとんどの人が、有り得る筈がない情景、と最初笑って反応したとしても、すぐに戸惑い、思考が停止し、宙吊りにされてしまう”という。


この感覚を、会場の作品に直接対面し、体験してみては。

■ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
住所:東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル
URL:https://www.dnpfcp.jp/gallery/ggg/

© The Saul Steinberg Foundation / Artists Rights Society (ARS), New York

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