山口県阿武町(あぶちょう)の“まちの縁側推進プロジェクト”の基幹施設「道の駅阿武町」に併設する「ABUキャンプフィールド」が、3月12日(土)にグランドオープン。
人口3,000人の町が取り組む施策
山口県北部の日本海に面した阿武町は、人口約3,000人の小さな町。
今やどこにでもあるコンビニが無いなど、大きな開発を行っていないため、古くから阿武町の暮らしを支えていた豊かな「森」「里」「海」が残っている。2018年には町全域が日本ジオパークにも認定された。
阿武町の課題の一つは少子高齢化。全国に比べ40年早いスピードで人口減が進む同町の急激な人口減少を緩やかにするため、人口減を前提とした地域社会の再設計を行っている。
また、人口減少により基幹産業の維持が困難になっていることから、「基幹産業の高付加価値化」「町内、近隣圏内での消費拡大」「後継者育成、確保」を目指している。
阿武町の魅力を知ってもらい選ばれる町に
同町では、2007年から本格的に移住促進事業をスタートさせ、毎年10件程度の移住があり、一定の成果を出しているが、それを加速させることが課題解決に繋がると考えている。移住先として“選ばれる町”になるためには、まず阿武町の魅力を知ってもらうことが重要だ。
その第一歩となるのが、今回誕生する「ABUキャンプフィールド」。敷地面積は、サッカーコート約2.7面分の約23,000㎡。全62サイトを設置し、「電源区画サイト」5,500円、「フリーサイト」4,400円、「デイサイト」2,750円で利用できる。
全国の道の駅発祥の地でもある「道の駅阿武町」には、地域の新鮮な生産物が並び、まちの玄関口として賑わっている。隣接する「ABUキャンプフィールド」では、キャンプのほかにカフェやテストキッチンなどで地域の食を味わえ、阿武町の暮らしを体験できる様々なプログラムに参加することができる。
キャンプだけが目的ではない施設
テストキッチンでは、一次産品を使った料理の作り方、食べ方を地元の人などから教わることによって阿武町のテロワールを感じることができる。また、加工場も新設。町内の生産者が加工品をつくり、道の駅やキャンプフィールドで販売することで反応をダイレクトに感じることができ、更なる商品開発のヒントを得ることができる場となる。
農林水産業のプロがサポートする「体験プログラム」では、阿武町の暮らしや一次産業などを体験できる様々なプログラムが用意されている。和牛全体で0.01%しかいない貴重な“無角和牛”の「無角和牛ツアー&肉焼き講座」のほか、
「料理教室(魚捌き体験/ダッチオーブン)」「定置網の水揚げ見学」「シーカヤック」などがラインアップしている。
グランドオープンの日には、「チェーンソーでスウェーデントーチ作り」も実施。詳細は公式サイトでチェックしてみて。
■ABUキャンプフィールド
住所:山口県阿武郡阿武町奈古2248-1
HP:https://abucampfield.jp/