“筆の里”熊野で最も古い150年の歴史を誇る「広島筆産業」から、化粧筆の新ブランド「kimeri(キメリ)」が、秋に向けて発売。
同ブランドは、エコなデザインに長けているデザイナーTakumi Shimamura氏のディレクションのもと、新しい化粧筆のライフスタイルの提案をしていく。
日本が誇る伝統的工芸品“熊野筆”
広島県安芸郡熊野町は日本が誇る伝統的工芸品“熊野筆”の産地として栄えてきた。熊野筆とは、熊野筆事業協同組合が保有する団体商標であり、熊野町で作られる筆で、一定の条件を備えた筆だけがその商標を使うことができる。
毛を選別して不要な毛を間引きながら、様々な毛を丁寧にそして均一に混毛して、束ねる、という一連の工程は、熟練の職人による手作業。
一度も穂先をカットされたことのない毛を使い、穂先の毛を切り揃えずに筆の形に仕上げるため、肌あたりがよく、繊細で適度なコシと機能性の高さが熊野筆の特徴になっている。
新しい化粧筆ブランドが誕生
今回発表の新ブランド「kimeri」は、長い伝統と確かな職人技を持ち、数多くの熊野の化粧筆をつくってきた「広島筆産業」の新化粧筆ブランド。
OTONA KAWAIIとクラフトマンシップをコンセプトに、まったく新しくデザインされた木質の軸をつかった折りたためるブラシから、新しくデザインした形状の化粧筆まで展開する。
コンパクトでどこでも使える化粧筆
テーマの一つにあるのがトラベリング。貴重な筆を保護しながら旅先でもつかえる折りたたみ式のブラシだ。
もともと行商をしながら筆を販売していた熊野の歴史を振り返りながら、ケースに入れなくても化粧筆の穂先を保護できること、簡単に穂先を洗えること、コンパクトになって、どこでもいつでも使えるユニバーサルな化粧筆を目指している。
親しみのある形状に
もう一つが、日常にあるKAWAIIをクラフトで再構築すること。
使いやすく、スタイリッシュなデザインだけでなく、筆そのものがコミュニケーションにつながるような形を探し求めた結果、子どもから大人まで幅広くしられている親しみのある形状の筆に辿りついた。
職人が手作業でつくった小さくて美しい、そして穂先が柔らかくほっこりした形の筆となっている。
軸に使う木はケヤキとウォールナット
軸に使う木は、美しい木目が特徴の日本原産の木であるケヤキと、濃い色と艶が特徴の北米原産のウォールナットを選出。
木質軸は、もうひとつの伝統工芸である石川県の山中漆器の木挽き職人が一個一個加工しており、小さいパーツのような木の軸はお椀や食器を作った際の端材から生まれている。
この機会に、まったく新しい大人かわいいデザインの新化粧筆「kimeri」をチェックしてみて!