香川県丸亀市にてアクティブ・アイが運営する、高齢者の在宅生活を支援する事業所「あい・あーるケアセンター」は、敷地内のハウスで栽培した椎茸を、8月1日(月)から同社のオンラインショップで販売している。
デイサービスの活動に社会との繋がりを
「あい・あーるケアセンター」は、“いつまでも自宅で過ごしたいを応援したい”という在宅生活を支援する理念のもと、介護事業を開業して10年目、デイサービスは8年目に突入した。デイサービスでの生活を通して健康寿命の延長と生活の質の向上を目指し、適度な運動や美味しい食事、清潔の保持、日々の状態の観察などを提供している。
なかでも、特に力を入れているのが“活動”だ。これまで利用者との会話の中で、「高齢になるにつれて社会から疎外されている感じがする」「出来ることは少なくなったけれど、人の役に立ちたい」との声があったため、社会との繋がりをデイサービスの活動に取り込むことにした。
「ワクワクすることがなければ死んでいるのと同じやぞ」というのは、90歳を超える利用者の言葉。家族や周囲に言われたから仕方なく通うというデイサービスより、利用者がワクワクする通いたいデイサービスを作りたいと思うキッカケとなった言葉だという。
椎茸ハウスを建て、椎茸の菌床栽培を導入
「あい・あーるケアセンター」では、ワクワクする生きがい作りや、求められる居場所作り、やりがいがある取り組みについて考え、環境が安定していて高齢者でも負担の少ない作業ができる「椎茸ハウスでの栽培」を導入することになった。
基本的にはスタッフが主となって作業を行い、利用者は余暇時間活動の一環として椎茸の掃除や仕分け、
出荷のシール貼りなど、個々のレベルに応じて10分~1時間ほど手伝う。強制ではなく、参加を希望する人のみ手伝いたいときに参加している。
育てた椎茸は、種類ごとに各所で販売。地元の産直で「生スライス椎茸」「ミニ椎茸」「ジャンボ椎茸」「乾燥椎茸」などを販売し、
「通常サイズ」は市場に出荷、
「乾燥椎茸」のセットや贈答用などをWEBで販売している。
売上を安定させスタッフと利用者への還元を目指す
デイサービス活動の中に椎茸栽培を取り入れた結果、共通の話題ができ、利用者同士や利用者とスタッフなどの会話が増え、笑顔と活気も増したそう。初めての取り組みのため失敗が多く、大量の廃棄を出してしまったり販売がスムーズにいかなかったりということもあるが、日々改善して取り組んでいるという。
今、目標としていることは、売り上げを安定させ、スタッフに給与を少しでも多く支払い、利用者には良い設備を導入したり食事の質を上げるなどして間接的に還元していくこと。
今後は、介護事業所としての基本的な土台をおろそかにせず、通うだけで自然と元気になるワクワクした活動と自己の重要度を満たせる居場所を提供し、利用者やスタッフの笑顔に囲まれて仕事ができるデイサービスを目指していく。
「あい・あーるケアセンター」の利用者とスタッフが大切に育てた椎茸を手に入れてみては。
乾燥椎茸販売サイト:https://activeai.base.shop/
あい・あーるケアセンターHP:https://activeai.jp/
(山本えり)