長野県木曽郡木曽町と王滝村に、8月27日(土)、「御嶽山ビジターセンター」がオープン。長野県木曽郡に位置する御嶽山の最新の火山情報や歴史、文化、御岳縁立公園を含む豊かな自然の魅力を発信していくほか、登山者や自然公園利用者の休憩場所や緊急時の避難場所としても機能する施設となっている。
地域交流・火山研究の拠点となる「さとテラス三岳」
御嶽山ビジターセンターは、御嶽山の麓(ふもと)に構える「さとテラス三岳」と山間に位置する「やまテラス王滝」の2カ所を拠点に運営。
さとテラス三岳は、国道19号から車で5分・道の駅三岳の隣に開設され、年間を通して訪れやすい場所にある。施設内には御嶽山の最新情報や地域情報が確認できるデジタルサイネージが設置されているほか、多目的スペースや飲食スペースも開放されており、山の状況を確認しながら登山に備えたり、下山後に山の様子を振り返る際にも役立つ。
木曽の成り立ちがプロジェクションマッピングで紹介される「木曽の大地に生きる」、御嶽山の自然の魅力を紹介するパネル「御嶽山の歴史とめぐみ」、2014年に起きた噴火の概要と救出活動の様子を伝える「災害の伝承」の3つの展示を常設しており、子どもから大人まで、山に登らなくても活火山・御嶽山の知識が得られるようになっている。
隣接する「みたけグルメ工房」では、地元のお母さんが作る地元の食材を使用したお弁当を販売。農家直送の食材を購入することもできるため、来山後に木曽の恵みを自宅にそのまま持ち帰ることも可能だ。
「やまテラス王滝」は「火山と自然の情報館」
現在の王滝登山口にあるのが、やまテラス王滝。御嶽山王滝口の七合目にあたる現地は全国的にも数少ない標高2,000mを超える山道で、現地までは自動車でアクセスでき、麓のさとテラス三岳と同じく休憩所としての役割を担うのはもちろん、「火山と自然の情報館」としての機能を持つ。
施設内には、「御嶽山の成り立ち」から、「御嶽山の自然」「火山を知る」「山と人の関わり」と合計4つの展示が常設されており、今なお火山活動を続ける御嶽山での自然との触れ合いを安全に楽しむための知識が得られるほか、周辺に生息する動植物についても紹介。周辺の散策とセンターでの学びを織り交ぜながら、亜高山帯の自然を感じられる環境だ。
モニターを使用したパネルクイズなど家族で楽しめるコンテンツや、荷物置き場や充電コーナーなど登山準備と登山後に一休みできる環境も充実している。
同地を訪れる際にはぜひ活用したい。
■御嶽山ビジターセンター
さとテラス三岳:長野県木曽郡木曽町三岳10491-12
やまテラス王滝:長野県木曽郡王滝村田の原3162
URL:https://ontake-vc.jp/
(fukumoto)