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狩場一酒造が1年を通して挑戦中!「名前はまだ無い日本酒」プロジェクトに注目

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狩場一酒造は、丹波篠山市古市地区から未来に向けたプロジェクト「ミチのムコウ」の企画の一つとして「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」造りを行っている。その画期的な取り組みを詳しく紹介しよう。

里山の活性化を目指したプロジェクト「ミチのムコウ」


日本各地の里山は荒廃し、耕作放棄された農地が増えつつある状況になっている。「ミチのムコウ」はそんな課題の解決に向け、里山を活性化するさまざまな取り組みを通じ、自然環境と調和した持続可能な生き方を実証するプロジェクトとして、2022年にスタートした。

「ミチのムコウ」の中心は、29歳で丹波篠山市古市地区にUターンで就農した、吉良佳晃さん。実際に吉良さんが実家の農家を継承した際には、地域の就農人口の減少、獣害の拡大だけでなく、これからの農業や農村に希望を持てない地域の人々の気持ちを感じる日々だったという。こうした地域の課題は古市地区だけにとどまらないが、現代社会・環境問題とも関係し複雑化する一方で、汗を流し人と対話しながら解決に取り組める場は多くないと思い、プロジェクトの立ち上げを決意。舞台となる古市地区には、穏やかで美しい自然と共存する生活がある。「ミチのムコウ」ではこのような環境を未来につなげていくため、試行錯誤の真っ只中だ。

「ミチのムコウ」をきっかけに始まった挑戦


狩場一酒造は「ミチのムコウ」プロジェクトの舞台である古市地区で、日本酒を造り続けて106年目の酒蔵。直売所での販売を軸に、地域の人々に飲み継がれる地元の造り酒屋だ。

今回の「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」企画で、狩場一酒造は瓶内発酵による発泡性のお酒の生産を予定している。発泡性のお酒には、活性にごり酒、炭酸ガス注入タイプ、瓶内二次発酵タイプの3種類の作り方がある。同プロジェクトで挑戦する瓶内二次発酵の長所は、細かい泡が得やすい点・複雑な香味が出る点に加え、他の日本酒に比べ手作り感のある仕上がりになるとされている。一方、発酵ガスの調整が難しいとされており、実際にどのくらいの発泡感が得られるかは未知数な部分があるため、狩場一酒造にとっても楽しみな挑戦になっているという。

「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」スケジュール


「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」のスケジュールは、9月初旬の稲刈りで5月に植えた酒米「五百万石」を収穫し、9月20日(火)にはお酒の予約受付を開始。10月初旬には、プロジェクトのメンバーと参加者で考えた名前がついに決定する予定だ。その後、11月中旬には精米を終えたお米がさまざまな工程を経てお酒となり、11月下旬には同プロジェクト参加者向けの酒蔵見学会を開催。12月下旬には4月から造り始めたお酒が完成し、お祝いイベントが行われる予定だ。実際の進捗や詳細は、公式サイトにて確認しよう。

丹波篠山で1年を通してお米作りから日本酒を造る企画に取り組む狩場一酒造。どんなお酒が生まれるかに、今後も注目しよう!

​狩場一酒造:https://syuugetu.jp/
「ミチのムコウ」プロジェクト:https://michinomukou.org/

(min)

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