京藍染師の松崎陸さんによる「松崎陸 京藍染展」が、11月7日(月)~11月11日(金)の期間、京都市のengawa KYOTOにて開催される。初日の11月7日(月)には、松崎さんのトークイベントも行われる。
京都大原野の畑で藍を育て、布を染める
松崎陸さんは、1990年京都に生まれ、22歳の時にNYで藍染に出逢い、帰国後に愛媛県西予市で養蚕から織り、和裁までを一貫して学ぶ。その後、江戸時代から続く染め工房 染司よしおかへ入門。
独立後、天然染色ブランドGROMWELLを立ち上げ“土から始まり土へと還る物づくり”をコンセプトに商品を製作する。同時に京藍の産地である京洛外(洛東・洛西・洛南・洛北)で大正時代に滅びた京藍を歴史の栽培方法(自然の肥料のみ)に則り洛西で復活させる。現在は、アーティストとしても活動する。
「ジャパン・ブルー」と称される美しい蒼
藍染は飛鳥時代から続く日本の伝統染色。その魅力は「ジャパン・ブルー」と称される美しい蒼にある。原料となる藍は徳島県の阿波が一大産地だが、かつては京都でも栽培され、最高級品として取り引きされていた。京藍は、色移りがしにくく、「京浅葱」と呼ばれた上品な淡い色合いが魅力だという。
THE KYOTOクラウドファンディングで工房併設
2022年5月に終了したTHE KYOTOクラウドファンディングでは、京都・大原野に新たに染色工房を作り、実際に京藍に触れてもらえるコミュニティを作ることで、京藍の魅力を次世代に発信していくことを目標として掲げ、支援を募った。目標の154%を達成し、京都市西京区の大原野にある「OHARANO STUDIO」に工房を併設した。
“土から始まり土へと還る”
松崎さんは、化学薬品や化学繊維は使用せず、自然の繊維と天然染色のみを使った「正藍染(しょうあいぞめ)」 を実践。地球と共生する事を考え、自然のサイクルに沿った循環型の物づくりをしている。自然のものだけで染められたその色は、深みがあり、優しい風合いの美しいブルーでもある。
「松崎陸 京藍染展」では、松崎さんの作品展示と同時に、京藍で染めた製品の展示販売も行う。
また、展覧会初日の11月7日(月)17時30分~18時30分には「京藍が生み出すソーシャルインパクト」をテーマに、トークイベントを開催。参加費は無料だが、事前登録制となっている。希望者はengawa KYOTOの問い合わせフォームに「11/7 松崎陸トークイベント参加希望」と書いて申し込もう。定員は20名で、申込が定員に達し次第、受付を終了する。
また、イベントの様子はインスタライブによる中継を予定している。
京藍染の魅力を発信する「松崎陸 京藍染展」を訪れてみては。
■松崎陸 京藍染展
会場:engawaギャラリー
住所:京都府京都市下京区二帖半敷町647 オンリー烏丸ビル
engawa KYOTOホームページの問い合わせフォーム(CONTACT):https://form.run/@engawakyoto-inquiry2022
instagram:https://www.instagram.com/matsuzaki_riku/
(よしだゆうこ)