東京都渋谷区に本社を置くイタリアンイノベーションクッチーナは、食品ロスだけでなく地域応援もする「rinato」プロジェクトの第二弾として、静岡県磐田市にある「いちご空中農園いわた」の規格外いちごを活用したスパークリングワイン「rinato」4,900円(税込)を、12月1日(木)より同社直営全14店で販売している。
外食産業を支えている生産者の力に
イタリアンイノベーションクッチーナが運営するレストランでは、厳選した食材を契約農家から仕入れ、オープンキッチンにて大切に調理して提供している。しかし近年、新型コロナウイルス感染拡大や異常気象で、飲食店だけでなく生産者も未曾有の打撃を受けている。
そんななか、“天候の関係で不揃いになり出荷できないりんごが3トンもあり困っている”という話を聞き、いつも外食産業を縁の下で支えてくれている生産者の力になりたいと考え、食品ロスだけでなく地域応援もする「rinato」プロジェクトを2021年に始動した。
初回は規格外りんごを使用したシードルを販売
初回のプロジェクトは、長野県にあるりんご生産農家「丸西農園」から規格外のりんごを買い付け、長野県飯綱町の廃校を活用したシードル醸造所「林檎学校醸造所」の協力のもと、りんごのお酒「シードル」を醸造。同社の約20名のスタッフも醸造過程の一部を体験し、最終的な味の仕上げもスタッフの意見を基に微調整した。さらにボトルエチケットには、「丸西農園」のメッセージを入れ、製造工程~味の調整~ボトルデザインまで携わった。
愛情込めてスタッフ一同で作った「シードル」は、味のクオリティ、価格ともに高い評価を得て、発売からわずか1か月で完売となった。
熟れ過ぎのいちごをスパークリングワインに
今回、食材を仕入れているアグリコネクトから、“熟れ過ぎてそのまま出荷できないいちごがある”と聞き、若手スタッフを中心に約20名で静岡県磐田市の「いちご空中農園いわた」を訪問。
国内最大級の温室につり下げ式の栽培棚を設け、土を使わないクリーンな環境でいちごを育てる次世代型いちご農園の生産技術を肌で感じ、収穫や袋詰めの作業などを通して生産者の苦労や食材のこだわりを体感し共鳴した。
そして、ワインの銘産地である山梨県勝沼の「白百合醸造」の協力を得て、今回いちごのスパークリングワイン「rinato」を製造することとなった。
静岡県磐田市の「いちご空中農園いわた」と東京の外食企業である同社との取り組みは、磐田市の職員が地元産農産物を首都圏に売り込む「地産外商事業」の一環として、地元の静岡新聞や中日新聞でも紹介された。
味付けやボトルデザインも自分たちで考案し、自信を持ってすすめられる商品に仕上がったといういちごのスパークリングワイン「rinato」。販売されている店舗の情報は、下記URLで確認を。
鮮やかな淡いワインレッド色で、いちごの風味や香りが感じられるフレッシュな味わいのスパークリングワイン「rinato」を楽しんでみては。
イタリアンイノベーションクッチーナ店舗一覧:https://italian-innovation-cucina.jp/shoplist/
(山本えり)