Ashiraseが開発する視覚障がい者向けの歩行ナビゲーションシステム「あしらせ」は、1月5日(木)~8日(日)に米国・ラスベガスで開催される世界最大級のテクノロジーの祭典「CES2023」において、特に評価されたプロダクトに贈られる「Innovation Award」を受賞(※)した。
「あしらせ」
「あしらせ」は、視覚障がい者が「1人で自由に歩ける」ことを実現すべく開発された、歩行ナビゲーションシステム。
デバイスを自身の靴に装着し、「あしらせ」専用のスマホアプリに目的地を入れると、振動で進行方向を教えてくれる。
視覚障がい者は、進行方向の確認と同時に、聴覚や触覚を通じて周りへ注意を払う必要があるため、新しい目的地に行くことを諦めてしまう人がいるという。「あしらせ」は進行方向を振動や音声で伝えてくれるので、行ったことのある場所と同様、ルート確認の負担を減らし、周りに注意を払うことに専念できるよう開発された。
今後の展望
同社は現在、視覚障がい者の人々が「1人で自由に歩く」ことができる未来を実現できるよう、開発・協業を進めている。
1月に先行販売モデルをローンチ後、国内ではショッピングモールや遊園地に視覚障害者向けのナビゲーションルートをつくることができないかという試みを行うほか、交通機関と協力し、長距離の移動先でも体験できるようにと一時レンタルの仕組みを進めている。
将来的には「あしらせ」の強みである、振動型歩行ナビゲーションというインターフェースを活かし、海外進出も進めていく予定だという。同社は今回の「CES2023」への出展を契機に、国境を越え、世界中の視覚障がい者が、障がいを理由に何一つ諦めることなく、自分らしい人生を歩めるような支援ができたらと考えている。
「CES2023」において、「Innovation Award」を受賞した「あしらせ」の今後にも注目してみては。
Ashirase公式サイト:https://www.ashirase.com/
※「Innovation Award」受賞者は「CES2023」イベント会場のイノベーションアワード・ショーケースのエリアでプロダクトを展示することが可能。また、「Innovation Award」を獲得した日本企業は、「CES2023」に出展した日本のスタートアップ企業36社のうち、7社のみ。
(角谷良平)