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木から落ちただけで廃棄される”河内晩柑”を規格外野菜の定期配送「ロスヘル」でお届け

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エクネスが展開する、食品ロス削減のため規格外野菜を定期配送するサービス「ロスヘル」で、愛媛県愛南町で採れた規格外の河内晩柑(かわちばんかん)を期間限定で、取り扱うことが決定した。

規格外野菜の定期配送サービス「ロスヘル」

規格外野菜とは、味には問題がないのに、サイズが大きすぎる、逆に小さすぎる、あるいは形が不揃いといった理由で一般の流通ルートに乗らず、廃棄されてしまう野菜のこと。

「ロスヘル」ではそんな規格外野菜を全国各地から調達。一般的な価格より最大35%安い価格で毎月1回、定期便で月額1,836円~4,860円(税込)で提供している。店に流通せずに廃棄されてしまう規格外野菜を有効活用し、食品ロスの削減を目指す試みだ。

和製グレープフルーツとも言われる河内晩柑


河内晩柑は熊本県河内町で偶然見つかった国産柑橘。発見された地名の河内と、収穫時期が春先以降であること(晩生の柑橘)から「河内晩柑」という品種名がつけられている。

生産地は愛媛県愛南町や熊本県天草市などの少数しかなく、特に愛南町は生産量の約半数を占めており、日本一の産地だ。苦みの少ない、すっきりとした甘みが特徴で「和製グレープフルーツ」とも言われている。

落果した河内晩柑を仕入れる


河内晩柑は収穫時期を迎えるまで、樹の上で実をつけたまま越冬するが、寒さに弱いため、冬になると、へたの部分から実が落ちてしまう。これは樹が自らの体力に見合う量の実だけを残して、残りを落とすことで、負担を軽減させるためのもの。

落果した河内晩柑はあくまで自然に落下しただけで、味が損なわれたわけでもない。しかし、一度でも落ちてしまった河内晩柑は商品にならないという。高齢化や人手不足で商品にならない河内晩柑を拾う余力は、今の農家にはなく、その結果、拾われることなく放置されてしまうのだそう。その量は5,000キロともいわれている。

同社はそんな現状を聞き、“希少な果実の河内晩柑を救うことができないのか”との思いから「ロスヘル」で河内晩柑を仕入れることにしたという。

「ロスヘル」でフードロスを削減したい

同社代表・平井康之氏の祖父は農家を営んでおり、食べるのにまったく問題のなさそうな野菜が「形が不揃い」「少し小さい」といった理由だけで捨てられていたことに違和感を抱いていたという。そして、真面目に農作物を作っているだけでは継続不可能という農業の現実を、子どもながらに目の当たりにしていた。

大学進学の後、地元の金融機関などを経て起業した平井氏は、起業家として社会に貢献することが次の使命だと考えたという。

廃棄される野菜を販売し、世の中に貢献する事業を始めようと、地元の農家をまわり、協力を求めていった。はじめはなかなか前に進まず諦めかけていたが、JAで賛同してくれる若手職員が次々と現れ、それから全国各地のJAに話が広がり、協力を得られるようになったという。

フードロスは、いまだに大量に残されている。平井氏は、“この事業で2030年までにフードロスを10万トン削減したい”という目標に向かって、日々、仲間と共に邁進している。

「河内晩柑」を取り扱う規格外野菜の定期配送サービス「ロスヘル」を、この機会にチェックしてみて。

ロスヘル:https://losshelp.jp/

(江崎貴子)

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