Intellectual Innovationsは2022年に引き続き、旅するフィールドワーク「TOUCA(とうか)」を企画し、第2期の参加者を2月17日(金)より募集。参画地域は1期の3地域から6地域に増え、多様な選択肢を持つさらに魅力的なプログラムになった。
参加者の視点で地域の経営を考え課題を見つける
参加者が6拠点7企業から3拠点を選択し、3ヶ月ずつ現地業務を経験しながら各拠点の経営者・メンバーとともに、自らのキャリアの在り方や各地域・施設の課題解決、そして観光のあり方について探求する1年間のフィールドワークだ。
ここから、各施設におけるフィールドワークテーマの例を紹介する。
島根県隠岐郡海士町の「Entô」は、訪れる旅人を消費する観光客ではなく、共に探求し共創するゲストとして迎え、土地の風土を活かした「まっさらな自分に還る旅」のきっかけを提供する。参加者には、地域と共にゲストの滞在体験を構築するプロセ スに参加しながら、旅のカタチの探求を続け、観光を通じた持続的な地域経営について考えてもらいたい。
四万十川源流、森の国「水際のロッジ」がある愛媛県松野町目黒地区は人口わずか270人。限界集落となったこの場所には、未来に残したい日本の原風景や資源がある。地区全体を見渡しながら、参加者ならではの視点で課題を見つけ、スタッフや地域の人とともに解決していく。
新しい文化観光を考えアップデートする体験も
江戸時代に柳川藩主立花家の別邸として誕生し、敷地7,000坪の全てが文化財(国指定名勝)に指定されている福岡県柳川市の「柳川藩主立花邸御花」の生きた事例を学びながら、文化資源を活かした企画・実施など、新しい文化観光の灯火を作ってもらいたいとしている。
島根県大田市の「石見銀山 暮らす宿」では、人口400人の小さな町だからこそできるここにしかない暮らしを体感する生活観光というあり方を考える。築230年の武家屋敷「暮らす宿 他郷阿部家」を中心に観光をアップデートするプロセスを体感できる。
そして、同じく島根県大田市のありのままの日常に客を招き入れる「湯るり/ HÏSOM / 燈 / WATOWA」では、あたりまえに存在する自然と調和するくらしに光を当てる観光を提供する。
地域を活性化させ新しい価値を創造する
丹波篠山市福住は、江戸時代に参勤交代で大名が行き交い泊まった旧宿場町の街道。写真家、吹きガラス作家、自転車工、革作家などが約10年で35軒程度開業。兵庫県丹波篠山市の「創造的職人宿場町 福住」では地域を面的に捉え、目的地となる店舗を誘致したり、人が活躍する環境づくりで稼げるまちを作っていくプロセスを学んだりできる。
徳島県上勝町の「上勝町ゼロ・ウェイストセンター」は地域住民が集う場所でありながら、町外から視察者や宿泊者が訪れる場所でもある。滞在中は上勝時間やゼロ・ウェイストに触れ、自己と向き合うなかで、町のソトからの視点を持って地域に新しい価値を創造してもらいたいという。
実施期間は4月24日(月)〜 2024年3月31日(日)で、募集人数は最大12名で、参加者の選考がある。参加費は学生120,000円、社会人360,000円だ。参加申込は3月9日(木)締め切り。オンライン説明会を2月28日(火)に予定しており、詳細はnoteにて告知する。
TOUCAで旅をしながら自らのキャリアのあり方を考えよう。
TOUCA 第2期 開催概要:https://note.com/i_innovations/n/n89bba4c2d106
(佐藤 ひより)