日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、埼玉県旧岩槻市を写真とともに紹介する。
Vol.10/埼玉県旧岩槻市
旧岩槻市は、さいたま市の中でも合併のタイミングが唯一遅い。2001年に浦和市、大宮市、与野市が合併し、さいたま市が誕生した。そして、2003年には政令市となり、すでに9つの区が誕生している。それから遅れて2年経った2005年に、旧岩槻市はさいたま市と合併し、そのまま「岩槻区」となった。その意味でも、岩槻がさいたま市となったのは比較的新しく、岩槻には岩槻らしい空気が流れていると言える。
岩槻総鎮守の久伊豆神社から、岩槻城址公園を訪れた。いずれも時間がゆったりと流れていて、同じさいたま市とはいえ、市街地のせわしさは感じなかった。むしろ、子どもたちが楽しげに過ごしている様子を見て、ぼく自身が心癒されたのであった。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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