日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、埼玉県旧川里町(現鴻巣市)を写真とともに紹介する。
Vol.21/埼玉県旧川里町(現鴻巣市)
鴻巣市では、2005年に旧川里町と旧吹上町が編入され、現在のまちの姿が出来上がっている。旧川里町は鴻巣市の市街地よりもやや北部に位置し、平野が広がる土地だ。「花久の里」という豊富な花々が見られる施設と、川里中央公園を訪れた。
旧川里町は、「町」だった期間がたった4年間しかない。というのも、2001年までは「旧川里村」だった。そして、町制に変わって4年後の2005年に鴻巣市へ編入された。だから、地元の方々からすれば、もしかすると“町”よりも“村”だった認識が深いのかもしれない。いや、人によっては“町”の印象なのだろうか。むしろ、やはり今では鴻巣市という認識なのだろうか。地名の捉え方に、ひとつの答えはないように感じられる。しかし、ここに「川里」という名前が存在したことは、これからも残っていくことだろう。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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