日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、群馬県旧尾島町(現太田市)を写真とともに紹介する。
Vol.48/群馬県旧尾島町(現太田市)
旅なので、当日の朝までは埼玉県本庄市にいたのだが、群馬県に向かうべく利根川を渡ったとき、風がびゅうびゅうと吹き荒れて、スピードが全然出なかった。車なら大したことのない風だろうが、スーパーカブに乗っているぼくにとっては、吹き荒れる風、なのだ。ゆっくりと進みようやく旧尾島町へ辿り着いた。
徳川家康を祀る世良田東照宮や八坂神社、世良田駅を訪れた。
世良田(旧尾島町)の土地は、徳川氏の発祥の地とされている。神社には貫禄があり、一瞬時代が止まっているかのように感じられた。長楽寺や八坂神社など、世良田には神社やお寺がほかにも建っており、土地の中に神社仏閣が身近にある。
徳川氏といえば江戸、日光、静岡、などが主に挙げられる。しかし、群馬県でひっそりと佇む旧尾島町にそのはじまりがあるのだということも、歴史の流れとして、とても興味深いことだ。
まちの人たちとすれ違ったとき、多くの方が明るく挨拶をしてくださった。挨拶の具合はまちによって全然違う。まったく挨拶なんてしなくて当たり前の土地もあれば、子ども大人も挨拶をして当たり前といった土地もある。旧尾島町ではたくさん挨拶ができて、心のやさしい方々が多いような気がしたのだった。
次回は、群馬県太田市を写真とともに紹介予定。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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