タクティカートオーケストラが、10月11日(水) 東京芸術劇場にて行われる公演実施のため、クラウドファンディングを実施中だ。
新しい企画に挑戦するオーケストラ
2020年に、国内外で活躍する若手演奏家たちによるオーケストラとして結成されたタクティカートオーケストラ。今年5月には日本コロムビアよりリリースしたCD「ラフマニノフ:交響的舞曲」がレコード芸術の最終巻にて特選盤に選出されるなど、オーケストラとしての実力も認められてきている。
これまでに、ヴァイオリニスト・服部百音を迎えての指揮者なしでのコンチェルト・リサイタルや、ピアソラの作品のフルオーケストラでの演奏さらには4名のソリストを迎えたリストのピアノ協奏曲のみによる公演など、幅広い内容を行なうとともに、これまでにない新しい企画にも積極的に挑戦している。
生誕200周年を迎えるブルックナーを演奏
そんなタクティカートオーケストラの次なる挑戦はブルックナー。生誕200周年を迎える来年2024年にも数多くの演奏が予定されている。
今回指揮を務めるのは、『ラフマニノフ: 交響的舞曲』以来となる坂入健司郎氏。これまでにも精力的にブルックナーに取り組み、来年にはツィクルス開催も控える坂入氏とともに特別公演を実施する。
ブルックナーの命日に捧げる公演
公演のメインとなるのは、ブルックナーの最後にして未完の大作「交響曲第9番」。本公演は完成されず残された第4楽章を含めた補筆完成版として、演奏を行う。
第4楽章の補筆を手掛けたのは日本人作曲家・石原勇太郎氏。若くして国際ブルックナー協会会員となり、日本におけるブルックナー研究の気鋭とも言える石原勇太郎氏が制作したフィナーレの、世界初演を実施する。公演を開催するのは、奇しくもブルックナーの命日である10月11日。その最期まで作曲を手がけていたブルックナーの、命日に捧げる公演だ。
公演前半ではその導入として、ブルックナーのもう一つのライフワークであった合唱曲を2曲、若手指揮者・伊藤心氏と合唱団・Coro Oraciónが演奏するともに、坂入健司郎氏、伊藤心氏、そして補筆を行なった石原勇太郎氏、3名でのトークセッションを行い、その前半を踏まえ、後半では『交響曲第9番』全曲、そして補筆完成版のフィナーレを届ける。
ブルックナー・ファンにとっては世界初演となるフィナーレを、そしてブルックナーをまだ知らない人にとっても前半でブルックナー入門から楽しめる濃厚な内容として、最後の未完の大作『交響曲第9番』を余すことなく味わい尽くせそうだ。
ライブ録音CDなどのリターンも
公演実施のための経費として、150万円を目標に、10月10日(火)23:00までクラウドファンディングを実施。
当日の演奏をライブ録音したCDのプレゼントや、リハーサル見学、さらにはタクティカートオーケストラ団員による、支援者のためだけの公演など、様々なリターンを用意している。
クラシック音楽が今以上に身近な存在となることを目指すタクティカートオーケストラ。そのステップとなる今回の公演とクラウドファンディングをチェックしてみては。
プロジェクト名:若手オーケストラが挑むオール・ブルックナーコンサートを成功させたい
READY FOR:https://readyfor.jp/
■タクティカートオーケストラ×坂入健司郎 ブルックナー交響曲 特別演奏会
日程:10月11日(水)
会場:東京芸術劇場 コンサートホール
住所:東京都豊島区西池袋1-8-1
開演:18:00
開場:19:00
チケット:全席指定 S席/一般 6,000円、学生 3,000円、A席/一般 5,000円、学生 2,000円
タクティカートオーケストラ:https://www.tacticart-orchestra.com
(山川温)