西村書店は、伝記絵本『カタリン・カリコの物語 ぜったいにあきらめない mRNAワクチンの科学者』を10月31日(火)に発売する。
ノーベル生理学・医学賞受賞!女性科学者の伝記
今年のノーベル生理学・医学賞が米ペンシルベニア大学のカタリン・カリコ氏と、同大のドリュー・ワイスマン氏に授与されることが10月2日(月)に発表された。
新型コロナワクチンの早期開発に多大な貢献をした、mRNAの基礎研究が評価されたのだ。
同書は、ハンガリーで生まれ育ったカタリン・カリコ氏の少女時代から、冷戦下に娘の「クマのぬいぐるみ」に移住のための資金を隠しての出国、苦難続きのアメリカでの研究、そしてついに、その成果が画期的なワクチン開発につながるまでの半生を、わかりやすく描いた伝記絵本だ。
好奇心とあきらめない心が、世界を救う大発見に
カタリン・カリコ氏は、mRNAに注目してから40年、周囲の理解も得られず、助成金獲得もままならない中で研究を続け、ついにmRNAのワクチン利用に道をひらく方法を発見した。
この大発見のおかげで、新型コロナウイルス感染症が世界で大流行したとき、すみやかにワクチンが作られ、多くの人々を救った。同氏のmRNA研究への挑戦は今も続いている。
巻末には科学用語一覧、カタリン・カリコ氏の年表、ワクチン製造についての解説などを掲載。帯には、「自分を信じよう! 学び、努力すれば、目標は達成できる。」というカタリン・カリコ氏からの同書へのメッセージが掲載されている。
同書は、定価1980円(税込)で、全国の書店およびネット書店などで購入可能だ。
なお、同書は、YESインターナショナルスクールの生徒が国語のプロジェクト授業で翻訳に初挑戦し、その訳文をもとに竹内薫氏が仕上げている。
竹内薫氏は同社刊行の『すごい! ミミックメーカー 生き物をヒントに世界を変えた発明家たち』の監修も務めた。
日本科学未来館でパネル展開催中
なお、東京都江東区の日本科学未来館では、パネル展「不屈の精神と貢献 カリコー・カタリンの功績」(主催/ハンガリー大使館、共催/日本科学未来館)を10月23日(月)まで開催中だ。博士の半生とその功績を、写真、各種展示物、映像で知ることができる。
『カタリン・カリコの物語 ぜったいにあきらめない mRNAワクチンの科学者』を読み、さらにパネル展を見学して、カタリン・カリコ氏の生き方に触れてみては。
■『カタリン・カリコの物語 ぜったいにあきらめない mRNAワクチンの科学者』概要
制作:文/デビー・ダディ氏、絵/ジュリアナ・オークリー氏、訳/竹内薫氏、医学監修/山内豊明氏
定価:1980円(税込)
体裁:A4変型・上製、42ページ
販売場所:全国書店、ネット書店ほか
西村書店ホームページ:http://www.nishimurashoten.co.jp/book/archives/18719
(オガワユウコ)