嗅覚のデジタライゼーションによって新たな顧客体験を提案するSCENTMATICと、紀ノ國屋は、10月23日(月)～11月22日(水)の期間、紀ノ国屋 渋谷スクランブルスクエア店にて、新しくワインに対応したソムリエAI「KAORIUM for Sake」を使った実証実験スポットを設置する。

期間中、「KAORIUM for Sake」が、来店客のその日の気分や好みの味わい、ワインの風味から最適なワインを提案してくれる。

香りと言葉を相互変換するAIシステム

SCENTMATICは、香りと言葉を相互に変換するAIシステム「KAORIUM」を開発。このAIシステムは、曖昧で捉えにくい香りの印象を言葉で可視化したり、ある言葉に紐づく香りを導き出したりすることを可能にする。

この「KAORIUM」をもとに、日本酒の風味を言語化するソムリエAI「KAORIUM for Sake」を2020年12月にローンチ。2021年11月には、紀ノ国屋 渋谷スクランブルスクエア店の日本酒売り場にて、AIがお酒選びをサポートするツールとして設置し、実証実験を実施した。

結果、「KAORIUM for Sake」に表示された日本酒の売上が、導入の前月比で56%UPを記録。2022年には、小売店として初めて紀ノ国屋 渋谷スクランブルスクエア店の日本酒売り場に導入され、現在では、日本国内外の小売店と飲食店合わせて約250店舗以上に導入が進んでいる。

「KAORIUM for Sake」が新しくワインに対応

「KAORIUM for Sake」の導入が拡大する中、日本酒と同様に種類が豊富にあるワインにもソムリエAIを対応してほしいとの要望を多数受け、また“香りを言語化するAI”としては、香りや味わいを大事にするワインとの親和性が高いことから、この度の実証実験に至った。

左：白ワイン/右：赤ワインの風味マップ

新しくワインに対応したソムリエAI「KAORIUM for Sake」は、人間の感性を自然言語処理によってワインとマッチすることが可能だ。

「癒やされたい」「気合を入れたい」などのなりたい気分や「フルーティー」「濃厚でリッチ」などの好みの味わいと、店頭にあるワインとのマッチ度を計算し相性の良い銘柄をレコメンドする。

この技術により、これまでは経験と感性を持ったソムリエだけが可能であった「人間の感性にそった楽しいお酒選び」という接客体験が店頭でも実現可能となるだろう。

また、気分や味わいから選ぶだけではなく、AIが蓄積した膨大な風味表現データにより、ワインの風味のビジュアル化を実現。

「甘口なお酒」というアバウトな表現ではなく「濃厚」「プラム」のような風味を持ったお酒というように、銘柄ごとに具体的な「風味マップ」を表示することで、好みのワインがより選びやすくなる。

なお、今回は、ワイン対応版「KAORIUM for Sake」のお酒売り場での実証実験となるが、さらには飲食店での展開や、ソムリエAIのワイン以外への対応への検討も進んでいるようだ。

「KAORIUM for Sake」のレコメンドを参考に、その日にぴったりな1本を選んでみては。

■Gourmand Market KINOKUNIYA 渋谷スクランブルスクエア店
住所：東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア 地下1階

SCENTMATIC URL：https://scentmatic.co.jp

※KAORIUMはSCENTMATICの登録商標です

(Higuchi)