東大阪市民美術センターにおいて、12月21日(木)~2024年1月8日(月)の期間、企画展「米山より子展 水の遠景 Scenery evoked by water」が開催される。
水と寄り添い、向き合ってきた東大阪
縄文時代、大きな湾だった河内平野は、弥生時代から古墳時代には大きな湖となり、仁徳期の治水事業を経て、5世紀以降に陸地化した。
同地域は川が多く水が豊かな半面、水害が頻発するエリアでもあった。そのため、1704年には大和川の付け替えが行われている。江戸時代から水を動力にしてものづくりを発達させてきた歴史もあり、同地域の人々は水と寄り添い、向き合ってきたといえる。
豊かな水を巡る記憶と関係性を表現
このたび、水とゆかりが深い同地域にある東大阪市民美術センターにおいて、造形作家・米山より子氏の企画展が行われる。
米山氏は東京芸術大学・大学院で伝統的金工技術を学んだ。卒業後は「境界」をテーマに金属、流木、写真等を素材として制作。2003年に奈良県吉野の伝統的手漉き和紙に出会ったのを機に、金工技術を応用し、⽔を媒体に紙、⽶などを素材として作品制作、発表を続けてきた。
同展では、「水と米」「水と和紙」「水と鉱物」をテーマに、豊かな水を巡る同地域の記憶を立ち上げ、水と人々との関係性を浮かび上がらせていく。
12月23日(土)にアーティストトーク開催
会期中は各種イベントも行われる。
12月23日(土)14:00~15:00には、アーティストトークを開催。1月6日(土)14:00~15:00には、学芸員によるギャラリートークがある。どちらも申込不要で、参加は無料だ。
12月21日(木)~2024年1月8日(月)の会期中は、和紙を文字や形に切り抜いて、1階常設スペースのガラス面に水糊で貼っていくワークショップも実施される。こちらも申込不要で参加は無料、さらに随時参加が可能だ。
米山氏の作品に触れ、豊かな川と湖が育んできた水を巡る遠い景色を感じてみては。
■米山より子展 水の遠景 Scenery evoked by water
会期:12月21日(木)~2024年1月8日(月)
時間:10:00~17:00(入場は閉催時間の30分前まで)
休館日:12月25日(月)、29日(金)~1月3日(水)
会場:東大阪市民美術センター 第1・2展示室、1階常設スペース
住所:大阪府東大阪市吉田6丁目7番22号
観覧料:無料
東大阪市民美術センター:https://higashiosaka-art.org/
※画像はすべて参考。出展作品とは異なる。
(オガワユウコ)