MOSTの兄弟会社であるJ2S s.r.oがスロバキアで営業しているレストラン「江戸前鮨 松木」は、2015年に創設された世界的な料理評価機関「LA LISTE(ラ・リスト)」に選出。11月20日(月)にフランス・パリの外務省迎賓館にて賞を授与、また特別賞「HIDDEN GEM AWARD」も授与され、ダブル受賞を成し遂げた。

日本とスロバキアの架け橋に

“海が無い国で本物の鮨を”をコンセプトに、2019年6月6日にオープンした「江戸前鮨 松木」。300年前に作られたワインセラーを改装したレストランで、重要文化財に指定さされている。

会社名のMOSTはスロバキア語で「架け橋」という意味を持ち、また、内装は、日本とスロバキアの融合を意識して仕上げていることから、お店で過ごす時間が日本とスロバキアの架け橋になれたらとの想いが込められている。

あえて「江戸前鮨」で勝負

スロバキアは、地域の特性上、新鮮な魚が手に入らないため、刺身をしゃりに乗せるいわゆる「なれ寿司」は不向きだが、実は東ヨーロッパにある寿司屋は99%がなれ寿司のレストランだという。

そこで「江戸前鮨 松木」では、新鮮さで勝負するのではなく、江戸前の技法を用いて魚の旨みを引き出す「江戸前鮨」のレストランとして営業を開始。熟成させることで独特の旨みを追求し、日本基準の美味しさを届けている。

営業は順調だったものの、オープン半年後に新型コロナウイルスが流行。スロバキアは規制が非常に厳しく、2年間の営業禁止と外出禁止を強いられることとなった。

限られた時間の中で、より利用者と向き合い、感動させるおもてなしを追求した結果、この度スロバキアで営業する日本人シェフのレストランとして初めて「LA LISTE」に選出。さらに特別賞「HIDDEN GEM AWARD」も受賞した。

世界一公平な評価機関「LA LISTE」

「LA LISTE」とは、元駐日フランス大使・現フランス永世大使フィリップ・フォール氏が2015年に立ち上げた料理評価機関。

「世界一公平な評価機関」を売りにしており、審査員の審査だけではなく、あらゆるSNS媒体や口コミなども評価に入り、総合得点で順位が決定する評価制度が特徴だ。「LA LISTE」では、毎年11月に世界トップ1000が表彰されている。

今回の受賞を受け「江戸前鮨 松木」の料理長である竹内和音氏は、『オープン半年後、2年間の営業禁止と外出禁止を食らってから復活できたことが一番嬉しかったです。 多くの方々に支えられながら、なんとか生き延びてきたので、このような形で賞をいただいたことで、わずかばかりですが、皆さまに恩返しできたのかなと思います。スロバキアは周辺国と比較して、有名な賞を受賞した飲食店が少ないという課題があります。政府は支援を行っていますが、人口やレストランの数が少ないため、実際には困難な状況が続いています。今回、このようにメジャーな賞をいただけたことは、スロバキア国民の皆さまにとっても希望の光になれたのかなと思います』とコメントを寄せている。

日本人シェフの飲食店で初めて「LA LISTE」に選出された「江戸前鮨 松木」をチェックしてみては。

■江戸前鮨 松木
住所：Ventúrska 18 Bratislava 81101 Slovakia　　
営業時間18:00〜22:00
店舗HP：https://edomae-matsuki.sk/sk/
Instagram：https://www.instagram.com/edomaesushimatsuki/

LA LISTE公式サイト：https://www.laliste.com/ja/

(丸本チャ子)