福岡トランスは、北九州市内の耕作放棄地を利活用し、持続可能な農業を実現するために「福岡トランス 農業プロジェクト」をスタートした。
これは、福岡トランスが推進しているSDGsのゴールに基づいたプロジェクトだ。
プロジェクトスタートにあたって
2023年7月に「福岡トランス 農業プロジェクト」が始動。しかし福岡トランスは、農業に関してのノウハウはゼロといってもいい状態だったそう。
そこで同社は、農業の専門的な知識を持つ人に協力を求め、声をかけたのがプロサイクリングチームVC FUKUOKAの向川尚樹選手だった。
自転車選手が農業と思うかもしれないが、向川尚樹選手は福岡トランスがスポンサーを行っているチームで選手として活動中。
さらに、自らの畑で野菜や果物などの農作物を育てているプロ農家という顔も持っている。
野菜の苗を育てるところからスタート
向川尚樹選手を迎え、まずは栽培する野菜の苗を育てるところから始まった。
育苗は畑に直に種を蒔くより手間は多いが、収穫時期を早めたり、収穫できる期間を長く保ったりするなどメリットがある。トレーに土を詰めたり、虫除けのネットを張る作業を行う。
そして苗が育つには畑作りも重要な要素のひとつだ。
手付かずの耕作放棄地を、野菜が育つ土地に作り替えなければいけない。
9月には生い茂った草を社員たちがマンパワーで刈り取り、土の中に潜んでいる石やゴミなどを取り除いた。
上記画像が作業に着手する前の状態だ。
そして、3日かけて整えた状態が上記画像だ。
植え付け作業を開始
10月には、いよいよ夏に育て始めた苗を畑へ植え付ける作業へ。
小松菜を植える場所には、野菜作りの基本となる畝(うね)たてが行われた。畝は水はけを良くし、根腐れなどを防ぐ役割を持つ。
上記画像は、耕運機を使って、小松菜の苗の植え付け準備をする風景だ。
初めての収穫・出荷
季節は冬に近づいた11月には青々とした葉を広げるまでに成長。
同じ場所でも夏の頃と比べると、見違えるような状態だ。
そして12月初めには、記念すべき1回目の収穫が行われた。この日は小松菜を収穫。
洗浄や選別作業を経て、包装され出荷された。
また、現在、小松菜・白菜・玉ねぎ、ブロッコリー、キャベツ、九条ネギを栽培中だ。これらの野菜たちを育て、3年後には市場流通も視野に入れているという。
厳しい日本経済や人口減少などの課題に直面する中、農業技術の取得と自給自足を実現し、食糧安全保障に寄与すること。これが福岡トランスの未来への貢献だ。
この機会に、「福岡トランス 農業プロジェクト」のこれからに注目してみては。
福岡トランス公式サイト:https://www.fukuokatrans.co.jp/
(角谷良平)