学びリンクおよび椎名ストレスケア研究所は、不登校の中高生とその保護者を支援するための新しいオンラインプラットフォーム「保護者ラボ(ほごらぼ)」を、4月1日(月)に正式リリースした。
同サイトは、不登校で悩む中高生とその家族に焦点を当てた情報提供とオンラインサポートを目的としており、専門家によるアドバイス、教育機関の情報、同じ悩みを持つ仲間との交流の場を提供する。
約1,600人の保護者が参加
「保護者ラボ(ほごらぼ)」とは、2021年より活動を開始したオンライン上での保護者会。
通信制高校の合同相談会(仙台、水戸、宇都宮、高崎、千葉、柏、大宮、都内、横浜、静岡、名古屋、大阪、京都、神戸、広島、福岡、熊本、沖縄で開催)を主催している学びリンクのカウンセリング室が運営しており、今年4月現在、約1,600人の保護者が参加している。主な活動内容は「情報交換」「体験談のシェア」「専門家を交えた勉強会」。
この保護者会のコンセプトは「保護者がひとりで闘わない」「頑張ってきた保護者が安心できる場にする」「学校復帰の前にお子さんの回復」。
「ひとりで頑張ってきた」「理解されないことが多くて落ち込んでしまった」「学校に戻そうと固執しすぎて余計にもめてしまった」という声がとても多いことから、コンセプトを大事にしている。
匿名、閲覧だけでも参加可能
同プラットフォームは、オンラインの保護者会のため全国どこからでも参加することができる。参加する保護者の不安な気持ちに配慮して「匿名」「無料」「閲覧だけでも可」となっている。
参加者の子どもは小学校、中学校、フリースクール、通信制高校、大学専門学校などに通っていたり、現在所属がないという人もいる。不登校を中心として、発達障害、起立性調節障害、依存症などで悩む家庭も参加している。安心できる場にするために、営業やリサーチなどの目的で参加することは禁止。保護者同士のイベント、子どもたちが中心のイベントなども開催している。
また不登校が前提のコミュニティなので「通信制高校選び」「勉強の取り組み方」「夫婦親族の問題」「発達障害」など知りたい情報にすぐにアクセスすることができる。保護者の視点で作られているため実例が蓄積し、多くの保護者が積極的に情報発信をしているのも特徴の一つ。コミュニティに投稿すればすぐに反応を得ることができるという。
中高生の本音カード
「保護者ラボ(ほごらぼ)」では、中高生から本音を聞く活動を行っている。親子の関係ではなかなか聞くことができないメッセージをカードに書かれた文字を読むことで知り「我が子もそうなのかもしれない」というヒントにしている。
また書籍「不登校・ひきこもりから抜け出す7つのステップ」を使用して勉強会を開催することがある。
勉強会は保護者中心。(1)部屋から出てこない段階、(2)リビングには出てこられる段階から、(6)外出ができるようになる段階、(7)学校に向かう段階まで7ステップに分かれているので似た状態の人と情報交換をしたり、次のステップにいる人の体験談を聞いたりすることができる。それによって、焦って一気に解決するのではなく、スムーズに学校に向かえるようにしていく。
全国の不登校の中高生、保護者、専門家が共に助け合うサイト「保護者ラボ(ほごらぼ)」を、この機会にチェックしてみては。
保護者ラボ(ほごらぼ):https://hogo-labo.com/
(江崎貴子)